今回の受賞は、若者が活字に親しんでいることを反映していると思いますか? |
YES 12% |
N O 88% |
活字文化は今後も映像など視覚に訴えるメディアに対抗できると思いますか? |
YES 62% |
N O 38% |
綿矢(わたや)りささん(19)と金原(かねはら)ひとみさん(20)が芥川賞受賞を決めたことに関連し、若者が活字に親しんでいるか、活字は今後も視覚に訴えるメディアに対抗できるか聞きました。寄せられた主な意見は次の通りです。
22日午前11時まで募集したところ、422人(男性339人、女性63人、性別不明20人)から回答がありました。寄せられた主な意見は次の通りです
● ● ●
宮城県、男性会社員(四九)「最年少といっても、石原慎太郎氏が文壇に登場したころのようなインパクトはない。話題づくりの受賞でないことを祈る」
栃木県、男性会社員(三三)「選考委員の目よりも、受賞で評判になる前の売れ行きこそが、実力を物語っているのではないか」
東京都、男性、フリーター(三二)「大人が読んでいる本は実用書の類が多く、夢も希望もない。小説であれアニメであれ、ファンタジーに夢中になれる若者の方が幸せ」
東京都、男性(五二)「出版物の氾濫(はんらん)、垂れ流しで書店に行っても気が乗らない。あらすじ本が人気なのは、そうした気持ちの人がたくさんいることの表れ」
三重県、無職男性(六九)「作品は悪くないし、若者の気持ちを代弁している部分も多い。これからが期待できるとまでは言わないが、素質とこれまでの努力は買いたい」
奈良県、男性会社員(六三)「最近の若い人たちの文章作成能力は、わが社でも実にお粗末。受賞は見事だが、これで活字文化が復活するとは思えない」
大阪府、男子大学生(二二)「アニメや映画の原作が小説の場合が多いので、活字文化が衰えることはない」
兵庫県、男子中学生(一四)「自分のクラスで活字の本を読んでいる人を見たことがない。エロ本や漫画、兵器の雑誌を読んでいるのはいるのだが」
兵庫県、女子大学生(二二)「読書感想文も活字離れの一因。思ったことを自由に書いても評価されず、本を読むのが嫌になる」
香川県、男性(四九)「最年少という形で話題性を高めたのでは、との指摘には頷(うなず)ける。完成度を見ると、二人の作品はかつてなら多分、受賞しなかった」
沖縄県、男子大学生(二二)「活字離れが進んでいることを大学でも実感する。文学の衰退は世界的な風潮であると考える」
● ● ●
記者のひと言 電子メールやホームページの普及を活字復権とする見方がありますが、読みやすい紙媒体で、思考を働かせ想像力を磨くことによってこそ、活字の本領が発揮されると思います。(健)