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VOL.72
アテネ五輪 日本選手の活躍
Q 日本選手はたくましくなったと思いますか?
YES  91%
N O  9%
Q アテネで日本がこれまでに獲得した金メダル数は予想通りのものですか?
YES 20%
N O 80%
アテネオリンピックで日本選手団のメダルラッシュが続きました。「日本選手はたくましくなったと思いますか」「アテネで日本がこれまで獲得した金メダル数は予想通りのものですか」について意見を募集したところ、26日までに486人(男性409人、女性77人)から回答がありました。
私も言いたい
成長
東京都、男性会社員(24)「日本選手は確実にプレッシャーに強くなっている。いまの選手の大半は若い年代にバブル崩壊の時期を過ごし、挫折に負けない強い精神力がはぐくまれたのではないだろうか」

埼玉県、男性会社員(41)「予想以上のメダル獲得に驚くばかり。前回、前々回との違いは筋力トレーニングだけではないと思う。卓球の福原愛選手の『楽しむために来たのではない』という発言にはただただ感心した」

大阪府、自営業男性(45)「最近の若者はプレッシャーを楽しむことができる。よくも悪くも精神力が強く自立できる若い力に乾杯」

北海道、男性(42)「勝つということに非常に執着し、入念に準備、練習してきた選手がメダルを取っている。選手の努力に加えて、指導者やサポート団体の差が出ているのではないか」

東京都、男性会社員(31)「予選から決勝にかけてライバルを精神面で圧倒した水泳の北島康介選手をはじめ、各選手が本番で実力を発揮したことに勇気付けられた。さらに、メダルを獲得した選手の多くが国旗・国歌に敬意を示し、自分を育ててくれた地元の人々や家族への感謝を示したことにも感動した。“今どきの若者”といわれる世代の多くが他の世代以上に国際化したということではないか」

宮城県、無職男性(75)「これまでのオリンピック選手は、自分1人の実力で選ばれたような発言をする選手が目立ったが、今回は応援してくれた方々や国民に感謝する言葉が多く、見ていてもすがすがしい気分になった」

感動
福岡県、男性会社員(36)「何でも自由な今の日本で育ったにもかかわらず、若い選手たちの立派な姿勢をみると感激と感謝の気持ちでいっぱいになる。われわれの世代が次の世代にしっかりと継承し、発展させるべきことは何であるか、しっかり考えていくべきだと感じた」

東京都、女性会社員(30)「睡眠時間を削って、会社で居眠りしながらも見続けた。成績のよかった選手もそうでなかった選手にも『お疲れさま』と伝えたい」

愛知県、男性会社員(47)「バブル崩壊からしばらくたっても自信を取り戻せない日本に明るい兆しが見えたような気がする。日本経済の今後の発展に大きな励みを与えてくれた選手に心から拍手したい。次回の北京オリンピックでも期待している」

女性
神奈川県、主婦(29)「レスリングの浜口京子選手の表彰式以降の態度に非常に感動した。銅メダルという結果を受け入れ、悲観的な態度を見せず、応援している人たちを気遣うような笑顔。何と強い人なのかと涙が止まらなかった」

東京都、主婦(34)「女性の社会進出が当たり前になりつつある今、スポーツまで女性の時代になったとしみじみ感じる」

神奈川県、無職男性(84)「これほど金メダルをとれるとは思わなかった。特に女子の活躍がすばらしかった。水泳800メートルの柴田亜衣選手、マラソンの野口みずき選手、そして柔道78キロ級の阿武教子選手には特に感動した」

団体
兵庫県、自営業男性(24)「個人競技でのメダル獲得が目立つ。個人の身体能力、精神など確かにたくましくなったが、サッカーやバレーなどの団体競技では感じられなかったのが残念だ」

福岡県、自営業男性(57)「(日本の躍進は)プロスポーツ化したことやスポーツで多大な収入を稼ぐ道が開けたこと、指導に科学(ハイテク技術)を取り入れたことが大きな要因。それと今の日本の現状ではベンチャー企業で成功する以外では、スポーツで身を立てるしか夢がなくなっていることが選手のがんばりにつながった。それに比べて普通のサラリーマンでは先が見えているし、リストラの危険があり将来に夢を持てなくなった」

神奈川県、男性(62)「過去数回に比べると格段にすばらしい。それでも、マラソンの高橋尚子選手は代表に選ぶべきだった。野口みずき選手と金・銀が取れたのではないか」

報奨金
神奈川県、自営業男性(47)「メダルの報奨金が安すぎる。金メダルだったらサマージャンボ宝くじと同じ3億円あげてもいい。銀だったら5000万円ぐらいでどうでしょう。それだけの感動と勇気を日本国民は味わわせてもらったと思う。もちろん非課税で」

千葉県、男性(39)「メダリストには無条件で個人活動としてのCM解禁をご褒美としてあげても良いのでは。彼らの強化資金になり、励みにもなる。われわれも彼らの笑顔をもっと見たい」

報道
海外在住、男性会社員(39)「日本選手が大躍進した大会だが、メダル確実だといわれていた選手が意外な敗退となっている。彼らは私たちにはわからないプレッシャーと戦っている。だからこそ、メディアや周りがもう少し彼らに気を配り、『勝ったらもうけ』というくらいの余裕を見る側が持つ必要があるのではないか」

埼玉県、男性会社員(36)「騒ぎすぎ。一般紙がスポーツ紙に変わっていた。テレビ番組もアテネだけ。疲れた」

神奈川県、男性公務員(41)「結果は選手だけではなく、監督やコーチ、家族、職場、学校の仲間に至るまで大小さまざまな協力や応援があってのこと。新聞はこういった陰で支えてきた家族やスタッフのエピソードを紹介してくれ、感動をさらに大きなものにしてくれた」

「選手気質が変わってきた」五輪評論家・伊藤公さん
日本選手は本当にたくましくなったのか。ミュンヘン五輪(1972年)以来、夏冬10回の五輪を取材し、現在、アテネ滞在中の五輪評論家、伊藤公(いさお)さん(69)に国際電話で聞いた。

「まぎれもなく日本の選手たちはたくましくなってきているという印象だ。金メダルラッシュの要因には選手気質が変わってきたことがあげられる。以前の選手は監督、コーチの言う通りに動いていて、それ以外のことはできなかった。ところが、最近の選手は海外遠征などを通じ国際経験も豊かで、以前の習慣などにはドライな反応を示し、自分で考えて行動するし、外国選手にもまったく気後れしない。

その最たる例が平泳ぎの北島康介選手。100メートルで金メダルを取ったあと、泳法違反と外国選手からクレームがつくと、これまでならシュンとなってしまうところ、意に介さず200メートルでも金メダルを取ってしまう精神的強さがあった。

メダルラッシュの背景にはスポーツ医科学の発達や情報収集の効果という側面もあるだろうが、選手が精神的に強くなったことが大きい」
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