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SUMiRE MEMO
9月6日(火) 大阪夕刊
by平松澄子
公演詳細は公式サイトで確認してください

19日まで、宝塚大劇場。

連載 産経新聞における主な塚関連連載記事は次のとおりです。

・大阪本社が発行する毎週金曜日夕刊の「タカラジェンヌ 夢の軌跡」

・大阪本社が発行する毎月第2火曜日の「宝塚ファンタジア 夢の小部屋」

番組表 東京版朝刊TVメディア面のBS・CS欄にはCSチャンネル「TAKARAZUKA SKY STAGE」の番組表と解説を毎日掲載しています。

僚誌 月刊「TVnavi」に「Stars of TAKARAZUKA」を連載中。
ENAK編集部
編集局文化部
TVnaviサイトはこちら
宙組「炎にくちづけを」「ネオ・ヴォヤージュ」宝塚大劇場公演評
“オペラの宝塚版” 定着
炎にくちづけを 宙組公演「炎にくちづけを」はヴェルディのオペラ「イル・トロヴァトーレ」をもとに描く、愛と復讐(ふくしゅう)の物語。15世紀のスペインを舞台に、吟遊詩人のジプシー、マンリーコ(和央ようか)、宮殿の女官レオノーラ(花總まり)、ルーナ伯爵(初風緑=専科)の恋の三角関係を中心に、マンリーコの生い立ちの秘密を知るジプシーの母親アズチューナ(一樹千尋=専科)がからんで、残酷で悲劇的な結末へと突っ走っていく。

木村信司(脚本・演出)と甲斐正人(作曲・編曲)のコンビによる“オペラの宝塚版”も3作目となり、かなり手なれてきた。歌を中心につづるオペラは、もともと筋書きが分かりづらいが、伯爵の家臣やジプシーたちの歌で背景をうまく説明。話の展開や舞台転換もスムーズだ。

和央の迫力、花總の涼やかさ、初風のうまさ、一樹の強烈なインパクトと、主要キャストの歌唱力もそろい、見ごたえのある力作ではある。ただ、その4人以外の見せ場は少ないし、この作品の真のテーマ、差別と宗教を声高に表現し過ぎたきらいも。宝塚の作品としては是非が分かれるところだろう。

虐げられているジプシーたちが「俺たちはジーザスが嫌いじゃない」と歌いながら次々に殺される場面、キリストの処刑を思わせるラストシーンには、言葉もなく息をのむ。19世紀半ばに初演された15世紀の物語の状況が、21世紀の現在でもいかに変わっていないかに、ア然とさせられた。

ショー「ネオ・ヴォヤージュ」(三木章雄作・演出)は、凍てついた海に閉じ込められていた幽霊船の海賊たちが、永遠の愛を歌うセイレーンの歌声で蘇り、時空を超えた夢の旅を展開するバラエティーにとんだ作品。タップダンスを多用するシカゴやニューヨークの場面が印象的だ。この公演を最後に退団する初風が、パレードのファイナル・シンガーをつとめている。







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