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作・演出家 酒井澄夫
「花の宝塚風土記−春の踊り」伝統生かし現代感覚も

月組「花の宝塚風土記」に出演している紫吹淳(左)と映美くらら。東京公演は6月27日−8月3日、日比谷の東京宝塚劇場
月組「花の宝塚風土記」に出演している紫吹淳(左)と映美くらら。東京公演は6月27日−8月3日、日比谷の東京宝塚劇場
実家が大阪でキャバレーなどを経営していた関係で、歌舞伎や舞踊などに親しんで育った。中学生のとき、民芸「炎の人」の舞台を見て影響を受け、早大で演劇を勉強した。

「昭和30年代後半で、ちょうど三島由紀夫さんや有吉佐和子さんの作品を見て、歌舞伎も大スターがいて、演劇が華やかな時代でしたね。宝塚歌劇団には葦原邦子さんの紹介で入ったんですよ。大学の先輩の植田紳爾先生も入団していらっしゃったので。当時は簡単な試験だけでしたね」

宝塚大劇場で上演中の宝塚舞踊詩「花の宝塚風土記−春の踊り」を手がける。久しぶりの日本物のショーだ。

「かつては、日劇でも国際劇場でも日本各地の劇場で『春の踊り』をやっていた。最近はそういうものが途切れてしまったけれど、レビューの花として大事にしたほうがいいのでは」

花をモチーフに日本各地をたどる。ただ華やかなだけではなく、散る花に哀れを感じる日本人の心がエッセンスとなっている。今年の歌舞伎誕生400年に合わせ歌舞伎発展の流れも見せる、盛りだくさんの内容だ。

「伝統は生かしながら、いかに現代の感覚に合わせられるかが課題です。宝塚のレビューは、日本独特のものです。昔のままやっても、さりとて新しいだけでもだめ。半歩進みながら半歩後ろを見て、あらゆる時代の要素を取り入れる。その未完成さも魅力だと思っています」



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4月10日(木)東京朝刊
interview by 田窪桜子
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