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宝塚歌劇団提供 |
−−小説「捨て童子・松平忠輝」を舞台化した花組「野風の笛」で花井主水正(もんどのしょう)を演じています
父の徳川家康から鬼っ子と恐れられた松平忠輝の物語です。
−−忠輝役の専科の轟悠(とどろき・ゆう)と共演です
轟悠さんとお芝居でご一緒するのは初めてでしたが、役づくりにはいつもと同じように、自分の感じるままストレートに入りました。轟さんは私が出すお芝居を全部そのまま受けとめてくださり、自由にやらせてくださいました。主演がだれで、二番手はだれとかは考えません。自分は自分でしかなく、轟さんは轟さんでしかない。毎日変わる芝居のテンションや気持ちをどう受けとめ、返していくかを大切にしました。
−−主水正はどのような人物か
父親が忠輝の家老だったので少年時代は忠輝と友だちのように一緒に過ごしています。その父が死に、家臣となったときも、家臣だからではなく、人間として忠輝にひかれるものがあったから常に忠誠心を誓ったのでしょう。だから困難に出合うたびに、忠輝さまを自由に鬼っ子さまらしくいさせようとするんです。
−−一方、ショーの「レヴュー誕生」は
音が鳴り始めると最後まで一気に流れて止まらない感覚ですね。花組トップになって初めてのショーなので、こういう感じなのかなと思っています。
−−気に入っている場面は
中詰の「スワン・レイク」の場面。黒鳥の瀬奈(せな)じゅんに誘惑されそうになるジークフリートが、白鳥のふづき美世(みよ)に引き戻され、愛の力で王子の姿に戻る。瀬奈もふづきもキャラクターをしっかり出し、周りのみんなにもその波が広がっている。ストーリー性のある場面をドラマチックにダイナミックにお伝えするのは楽しいですね。
−−娘役トップのふづきとはこの作品がコンビのお披露目となります
まだ定まりきらない部分もあるけれど、互いに舞台で刺激を受けながら、“らしさ”を作っていければと思っています。
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