「彩乃」は、元タカラジェンヌの受験スクールの先生が、「あなたの雰囲気にはこの名前が合う」と考えてくれた。「姓と名のどちらでもいいってことでした。それをもとに画数の本を見ながら家族で決めました」
高校1年の夏、宝塚歌劇を初めて衛星放送で見た瞬間に受験を決め、受験スクールなどで勉強して、3回目のチャレンジで合格した。がんばり屋のしっかりした娘役だ。
入団後は2年目に新人公演のヒロインに抜擢(ばってき)されたのをはじめ、バウホール公演も「ロミオとジュリエット」のジュリエット役などを経験。本公演でも「鳳凰伝」の奴隷タマル役を好演して、娘役トップの花總(はなふさ)まりに次ぐ地位にまで成長してきた。
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平成9年入団
群馬・前橋市出身
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「花總さんは一言でいえないぐらい素晴らしい方。技術だけでなく舞台に対する強い精神力や高い意識など学ばせていただくことは多いです」
21日初日の宝塚大劇場公演「傭兵ピエール」(3月31日まで。併演「満天星大夜總会」)では、主人公のピエール(和央ようか)の幼なじみの娼婦ルイーズ役で、新人公演(3月11日)ではヒロインのジャンヌ・ダルクを演じる。
「新公のヒロインは4度目になりますが、慣れるってことはありませんね。毎回少しでもレベルを上げていきたいと思ってやっています。私は宝塚の娘役というより、いつも一人の舞台人として考えていて、いい意味でかわり続けたいと思っています」
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