花咲け若きすみれたち
花組 愛音羽麗
みわちゃん
大劇場のテラスでくつろぐ愛音羽麗さん。やさしい笑顔も舞台にあがると凛々しい男役の顔に変わる=兵庫県宝塚市の宝塚大劇場
夢の共演−轟悠(とどろき・ゆう)と春野寿美礼(はるの・すみれ)。数々の賞を受け輝かしい実績で宝塚を支える轟悠。優れた歌唱力で花組トップとして新しい宝塚をつくる春野寿美礼。

そんな2人のトップが同じ舞台に立つ『野風の笛』には開幕前からファンの話題が集中した。宝塚を代表する2人のスターの競演は、歌劇団の生徒にも刺激を与え新しい風を送り込む。

  

愛音羽麗(あいね・はれい)さん、花組研究科7年。現在公演中の『野風の笛』と『レヴュー誕生』に出演している。

幼いころから母と一緒に大劇場に通っていたという愛音さん。あまり興味が無かったという宝塚の舞台も、気が付くと熱心なファンになっていた。中でも中学の時に見た『ベルサイユのばら』の印象は強烈、これがきっかけで音楽学校の受験を決意した。

試験に向けて、バレエと声楽のレッスンを始め、同じ目標を持つ友達もできた。先に音楽学校に入学した先輩の応援が心の支えになったという。合格発表では友達と2人で「合格」を確かめ合い、喜びも倍になった。

みわちゃん
『野風の笛』で枯野を演じる愛音さん。いなせな若い衆を好演した
しかし、うれしさをかみしめる暇もなく厳しい授業が始まった。本科生と予科生の上下関係は想像以上に厳格だった。あいさつや掃除など日常生活の中でも多くの指導を受けたという。新しい環境でなかなか自分の時間を持てない辛さもあった。

だが努力家の愛音さん、本科生になり時間の余裕ができるとけいこに費やし自分を磨いた。卒業を迎えるころには成績も上がり、日々の授業を楽しく感じるようになっていた。

平成9年『仮面のロマネスク』で初舞台を踏む。厳しいけいこで流した涙も、初舞台の後にはうれし涙に変わっていた。

  

『野風の笛』の新人公演では主役の松平忠輝を演じる。「轟さんが主役の松平、プレッシャーは大きい。でもやるからには少しでも近づきたい」とけいこに励む。

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大劇場へ向かう花の道では、洒落たプレートが観客を出迎える

2人のスターと立つ舞台。「2度とないかも知れないチャンス。出来る限り多くのことを学びたい」と熱意を語る。やさしい笑顔の内に秘めた情熱が、彼女の瞳を輝かせた。

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6月10日(火)大阪夕刊
interview & photo by
写真報道局 土井繁孝
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