作・演出家 鈴木圭
若手と一緒に挑戦を
鈴木圭演劇の世界を経験したいと玉川大学演劇科に進学。ダンス公演で和太鼓をたたいたりしていた。そのころ、宝塚歌劇の舞台に出合う。天海祐希(あまみ・ゆうき)主演の「風と共に去りぬ」だった。

「純粋に楽しく面白くて、足を運ぶようになったんです。開演アナウンスで作・演出家の名前が出るのを聞いて、そういう仕事もあるのかと考えるようになりました」という。

新卒時にちょうど演出家募集があった。平成10年入団、演出助手として経験を重ねた。

「印象に残っているのは昨年の中国公演。意気込んで行ったのですが、現場は“大惨事”。すごく大変だったけど、いい勉強になりました」

日本物の世界が好きという。デビュー作となる宙組公演「里見八犬伝」も日本物。鎌田敏夫の同名映画のシナリオをミュージカルに脚色した。

「真田広之さん主演の映画の印象が強く、小さいころから何度も見た。この仕事につき、男役にはまるのではと、映画のことを思いだして脚色した。立ち回りも見せ場のひとつ」

水さん。click
水夏希
犬江親兵衛に水夏希(みず・なつき)、静姫に草凪萌(くさなぎ・もえ)、蟇田素藤に悠未(ゆうみ)ひろ、犬飼現八に速水リキと宙組若手ホープが出演する。

「日本物の男気とか、愛がある男の強さとかで、水の男役の魅力を出すことを意識しています。抜擢(ばってき)の草凪も期待してますよ。この公演では宙組にいろんな生徒がいることを知ってもらいたいし、自分も挑戦して、若手と一緒にステップアップの場にしたい」と意気込む。

入団6年目とまだ若いが、今後は大劇場へのデビューも期待されている。

「今の時代、“宝塚だから”のひとことで納得させるものを作るのは難しい。自分にはまだ、これだというものはないが、宝塚らしさを肝に銘じながら、伝統芸能を生かした日本物を作れる演出家を目指します」と話している。

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6月19日(木)東京朝刊
interview by
田窪桜子
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