星組 安蘭けい
ミラー警部 今までにない挑戦
−−東京公演中の「ガラスの風景」では、ミラー警部を演じています
「刑事コロンボ」や、「古畑任三郎」の田村正和さん、「熱中刑事」の水谷豊さんのビデオなどを見て役づくりの参考にしました。
−−ということは、ややユーモラスな人物像?
2枚目ではなく、ウイットに富んだ柔軟性のある警部。別荘地に集まる貴族とも割りきってつきあえる、人間的に幅のある存在にしたかったので。
−−なるほど
スーツもきれいに着るのではなくシワが出てもいいし、わざと姿勢を崩してみるなど、今までにない感じにチャレンジをしています。
−−難しかったのは?
ジョーイを犯人とうたぐっているわけではないけれど、信じてもいない。それが最後に友情へ変わる演技が難しいですね。変わっていく過程のシーンはないので、舞台裏で気持ちを作って最後の場面に出ていくようにしています。ジョーイとは世渡り上手じゃないと生きていけないけれど、本当はうそがつけない真っすぐな性格であるところなどが通じ合い、友情が成立したと思います。
−−次はミュージカル「雨に唄えば」に主演が決まっていますね。
やると聞いたときは単純に「うれしい!」と思いましたが、だれもが知っている名作。今は重い責任を感じてきて、心配で、不安です。歌やダンスのけいこも始まりました。今まで苦労しながらもなんとかやってこられたけれど、次のハードルは特別に高い。でも新しいことに挑戦するのは楽しいので、体当たりします。