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轟悠が個展
現役タカラジェンヌで初めて 自分の目でみた「心の旅」描く

宝塚歌劇団のトップ・オブ・トップ、轟悠(専科)が、現役のタカラジェンヌとしては初めて、絵画の第1回個展「心の旅」を今月、東京と大阪で開催する。

轟は雪組のトップスターをつとめたあと、昨年2月12日付で専科へ移籍。同4月に東京・日生劇場の特別公演「風と共に去りぬ」で演じたレット・バトラー役に対して、先月、日本映画批評家大賞のミュージカル大賞を初受賞した。今回の個展に出品する絵は、この舞台後に描いた作品が大半という。

「じつは母親の情操教育で、兄弟みんな2、3歳ごろから日舞や絵を習っていたんです。私は小学校の高学年からは先生にすすめられて、油絵をやっていました。ただ宝塚の受験以降は舞台中心になって、全く描いていなかった。それが専科入りして自分だけの時間が持てるようになり、約20年ぶりにデッサンを始めると、また本格的にやりたい気持ちがムズムズしてきたんです」

昨年9月に東京・青山劇場でスペシャルコンサートを行ったあと、個展開催を決意してパリやモナコをスケッチ旅行。しっかり自分の目で見、心に刻んだ風景などを写真に撮って、帰国後キャンバスに向かって一気に描き上げた。

「昔習ったことはすっかり忘れてしまって、自己流ですが、筆とナイフで。のめりこんで描いている間は、すっごく幸せな気分でしたね。生活も夜型から昼型になったし、つたないけれど絵に対する愛情もわいてきました」

絵は風景画や静物画が中心で、「Corse・コルシカの夏」「Monaco・お伽噺(とぎばなし)の国」「月見華」など油絵30点、デッサン画8点ほかを展示する。

「行っていない場所を想像して描いたり、なぜか大仏やイガグリの絵もあります。絵には自分の素顔に近い一面が出ているかも。舞台とはまた違った私を見ていただけると思います。私は人物は苦手なんですが、いずれは自画像も描いてみたいですね」

個展のあとは、宝塚大劇場の花組公演「野風の笛」「レヴュー誕生」に特別出演する(5月23日−7月7日)。「昨年は一度も大劇場公演がなかったので、専科になって初めての出演。1年半ぶりの力を込めて、花組のみんなと一緒に楽しい舞台を作っていきたい」と話していた。

「心の旅」は東京展=12−15日、銀座5丁目の田崎真珠銀座店八階タサキホール▽大阪展=17−19日、茶屋町のホテル阪急インターナショナル5階チャペル。いずれも入場無料で、絵の販売は行わない。


sumire memo
3月11日(火)大阪朝刊
interview by 平松澄子
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