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専科・立ともみ 昭和43年入団 兵庫・宝塚市出身 |
「独立、自立」の意味をあてた芸名という。
「小学校のころにあこがれていた友人の名前でもあるんです。何でもよくできていいなあ、と」
「ともみ」は本名で、愛称も同じ。
皇帝からヤクザまで幅広い男役に加えて女役もこなし、悲喜劇も自在で、専科と組長を行ったり来たり。まさに何でもこなせる大ベテランのオールラウンドプレーヤーだ。
「エリザベート」(花組)では、エリザベートの父親のマックス公爵を演じた。
「大好きな役でした。家柄に縛られてはいるけれど、性格が自由奔放ですごく人間的。作りやすかったです」
15日初日の花組バウホール公演「おーい春風さん」(愛音羽麗主演)では、薄幸な子供たちをあたたかく見守るお地蔵さん役で特別出演する(23日まで、蘭寿とむ主演「恋天狗」と併演)。
「人間でない役は初めてで、そこがポイント。動きやしぐさ、感覚なども、いままでにないエッ?! という感じてやりたいですね」
一幕の日本物の3作品を、5組がかわるがわるに競演したバウワークショップの試みも、今回の花組で終了する。
「バウに専科として出演する意味は、後輩への指導も重要。とくに日本物は上演が少なくなっているし、上級生から学ぶことが大きい。チームワークの大切さも含めて、代々継承していく責任があると思っています」