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夏河(なつかわ)ゆら
昭和60年入団
兵庫・西宮市出身 |
「姓名判断で見てもらったら、私の本名はすごく冷たいものを持っていて、何事もリアルに受け止めてしまうんですって。だから偏らないように反対に暑い『夏』をもってきて、あとは川が流れるような感じでみずみずしく生きられるようにってつけました」
運命を中和する芸名とは驚きだが、「改めて今は、居心地いいなぁと感じています」という。
飛びぬけて明るく、にぎやかな娘役の大ベテラン。昨年5月から組長として月組をまとめている。「私が管理職になるなんて、人生何が起こるかわからない」と謙遜するが、「宝塚歌劇の組織と今の時代の流れのパイプ役になれればと思っています。宝塚ならではのしきたりを今の下級生に受け継いでいってもらいたい」と自覚は十分だ。
最近の舞台ではキャラクターの濃い芝居が印象的だが、先の「紫吹淳コンサート」(関連:インタビュー)ではビキニ姿も披露する若々しい踊りではじけた。21日初日の宝塚大劇場公演「薔薇の封印」(12月26日まで)(関連:制作発表)は1本立ての大作で、トップ・紫吹の退団公演になる。
「永遠の命を持つヴァンパイアの紫吹を中心にした4つの時代のオムニバス。私は広告会社の奥様やナチス時代のクラブのマダムなど、今回は珍しくまじめな人間の役です。いつもと同じ楽しい雰囲気で、“舞台命”を貫く紫吹を送り出したい」
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