振付師 羽山紀代美
こだわって そして楽しく振り付け
1010hayama.jpg 昭和34年に宝塚音楽学校に入学し、娘役として活躍。13年間在団し、退団を申し出たとき、踊りの技術を評価した歌劇団にひきとめられ、振付家・喜多弘の助手を務めながら勉強した。

「小さいころからバレエを習っていて、宝塚なら舞台で踊れるかなと入団しました。辞めるときは何も決めてなくて、人に教えるなんて考えてもいなかった。喜多先生に知らず知らずに引っ張っていただきました」

昭和49年、「赤と黒」「イマージュ」でデビュー。「踊ってないのに、見ていて足がこむら返りしたほど緊張した」と笑う。現在はほとんどの作品の振り付けにかかわっている。

「10年たって、まだほんのちょっとしか振り付けを分かってなかったのだと改めて気付きました。振り付けとは、手や足の振りで成り立つのではなく、全体の構成で成り立つのだと」

東京宝塚劇場上演中の星組「王家に捧ぐ歌」に続き、雪組「レ・コラージュ」のプロローグと第6景「記憶のコラージュ」を手がけている。

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雪組のショー「レ・コラージュ」(東京公演は11月8日−12月23日)のプロローグ


「『プロローグ』はおもちゃ箱をひっくり返した色の洪水のように、明るく軽快に。『記憶のコラージュ』は地味な場面ですが、こういうトーンは好きなんです。衣装や舞台セットにもうるさいほうですよ。いい作品をつくるために、こだわりは持つようにしています」

大久保昌子の本名で宝塚歌劇団の理事も務める。音楽学校の生徒のころから見守り続けているだけに、タカラジェンヌたちの成長や個性にも目を配る。

「何が得意で、どう見せればいいか自然に分かりますね。大人数を動かすのも宝塚ならではの快感。みんながひとつになって出すパワーも宝塚らしさです。今、面白いなあと思うのは宝塚の美学を崩しながらいかに格好よく見せるか。昔は命を削るように振りを考えていましたが、今は楽しみながらつくるようにしています」

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10月9日(木)東京朝刊
interview by
田窪桜子
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