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月組 美々杏里
昭和63年入団 大阪市出身 |
「宝塚のビビアン・リー?」と聞いたら、「外見ではなく気持ちだけは…」と恥じらんで答えた。
谷啓がダニー・ケイをもじった芸名だと知り、「そういう名前のつけ方もあるんだ」と、ビビアン・リーの当て字を家族で考えたという。
「すばらしい女優さんで大好きですし、当て字のイメージとピタッと合って、響きも字の感じも気に入っています。覚えていただきやすいのも、うれしいですね」 ●●●
歌唱力に秀で、エトワールも数多くつとめたベテランの娘役。「星組時代の『ジャンプ・オリエント』の東京公演が初めてです。エトワールは入団前からの夢だったんです」
芝居でも幅広い役柄をこなせる貴重な存在だ。庶民的な役が多いが、月組になって「愛のソナタ」でマリー・テレーズ役を艶っぽく演じ、先の公演の「花の宝塚風土記」では初めて日舞の名花、松本悠里(専科)と共演して、歌う遊女役で遊郭のシーンを盛り上げた。
「艶っぽい役は私にとって新たな発見でしたね。松本先生はステキすぎて、雰囲気をこわさないように四苦八苦でした」
6日初日のバウホール公演「なみだ橋 えがお橋」(月船さらら主演、15日まで)でも、遊郭の女将を演じる。
「落語をベースにした人情噺で、とても情のある女将役。悪人はいないんです。これからも普段から自分の内面を磨いて、いろんな役にチャレンジしたいと思っています」
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