花咲け若きすみれたち
雪組 天勢いづる
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厳しいけいこの合間、撮影にのぞむ天勢いづるさん。凛々しい顔立ちの彼女は『Romance de Paris』の新人公演でディディエを演じる
天勢いづる(あませ・いづる)さん、雪組研究科7年。現在公演中の『Romance de Paris』と『レ・コラージュ』に出演している。

宝塚市出身の天勢さんは祖母、母親ともに宝塚の大ファン。母が口ずさむ宝塚の主題歌を子守歌替わりに育った。

幼いころから大劇場に通い生活の一部に宝塚があった。

そんな天勢さんが宝塚歌劇団を目指したのは当然の成り行き。

小学4年から「宝塚コドモアテネ」に入学し、中学3年の卒業まで通い続けた。

当時の彼女は体の硬さが悩みの種。柔軟性が出ると聞きつけて「りんご酢」を飲んでけいこに励む熱心な女の子だった。

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『レ・コラージュ』でナイチンゲールを演じる天勢さん。ふだんは男役の彼女が可憐な少女を好演した
平成7年音楽学校に合格。「今まで生きてきた中で一番うれしかった」と振り返る。

予科生時代は先輩からの厳しい指導に落ち込むこともあった。しかし、本科生になり後輩を持って、初めて先輩の厳しさの意味を理解できた。

音楽学校を主席で卒業し、平成9年『仮面のロマネスク』で初舞台を踏む。

その後、平成12年のベルリン公演など多くの役を経験し、舞台人として成長してきた。

そんな彼女が苦手としたのが歌だった。高音部で声が裏返るのではないかという不安がつきまとい、歌うのが怖かったという。しかし、体を動かしリラックスできる発声法を学んだ彼女は、歌うことが楽しくなった。

最近免許を取った天勢さん。1人で高速道路を走り、静かな場所でのんびりするのがリフレッシュ法だという。

「技術ばかりに片寄らず直感を大切にテンションを高め、役が自分に乗り移るような芝居を見せたい」と話す。

小学生時代から宝塚に身を置く天勢さん。体にしみ込んだ宝塚の伝統が、歌劇団を支える舞台人の風格を彼女に与えている。

宝塚音楽学校附属「宝塚コドモアテネ」。子供たちに音楽や舞踊を通じて、明るさと楽しさを与える目的で昭和7年に設立された。

小学4年生から入学でき、毎年約40名を募集する。毎週日曜日に声楽、バレエ、日舞を学ぶ。アテネの生徒の中には、未来のスターの卵も息をひそめる。

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26日のオープンに向けて工事が進む「宝塚ガーデンフィールズ」。歌劇記念館はレストランとして生まれ変わる


SUMiRE DATA
9月9日(火)大阪夕刊
interview by
写真報道局 土井繁孝
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