SUMiRE STYLE    010721@東京夕刊    

  何から何まですべてが勉強    宙組・水夏希


--ベルばらを演じるにあたって

 アンドレとオスカルを演じることになって、何度も原作の漫画を読みました。読むたびに新しい発見があります。疑問に思ったり、分からないところも、読めばそこに答えがあるので手放せない。今も東京の部屋に置いてあります。読んでいると全部のシーンをドラマなどでやりたくなりますね。いっぱいピックアップしたい場面があるんです。

--原作漫画は以前から?

 初めて読んだのは今年の2月だったのですが、オスカルを先に演じることになっていたので、そのときはアンドレはあまり眼中になくて…。1人で必死に生きているオスカルにひかれました。

--役作りは?

 アンドレは舞台上で実際に演じながらオスカルを見ているうちに、自然とわーっと感情がわいてきたという感じで、ふくらんでいきました。アンドレはいちずで、何でも受け止めてしまう大きさもある。その両方を表現するのが難しい。いまも、そこが課題です。

--好きな場面は?

 好きなのは、やはり「今宵一夜」の場面。苦労したのが、フェルゼンと2人のカーテン前のシーンです。BGMもなくて、2人のやりとりのほか見せることはない。せりふはほとんど「伯爵」だけで、その言葉でいろんなことを表現していかなくてはいけないので。

--アンドレとオスカルを演じるなんて大変だと思うのですが?

 今回、宝塚の歴史に残る大きな役をふたつもできたことは精神的にとても勉強になりました。大劇場でこんなに大きな役をいただくのも初めてなので、何から何まですべて勉強になっています。

                   

田窪桜子@産経新聞東京文化部    




PROFILE みず・なつき 平成5年、『BROADWAY BOYS』で初舞台。月組に配属。7年、新人公演(第一部)で初主役。9年、花組に。11年、『ロミオとジュリエット99』でバウ公演初主演。昨年、宙組へ。『ベルサイユのばら2001』ではアンドレ(23日まで)とオスカル(24日−8月12日)を演じている。






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