フジテレビでは来年の正月、二夜連続で大型スペシャルドラマ『愛と青春の宝塚〜恋よりも生命よりも〜』を放送する。戦争にほんろうされながらも宝塚の舞台に夢をかけた五人のタカラジェンヌたちの、愛と青春の物語が展開。藤原紀香、木村佳乃、米倉涼子、中谷美紀、春花らがタカラジェンヌにふんする。
「戦前、戦中、戦後の時代を生きぬいた五人を大きなうねりの中で描きたかった。説得力があり、ファンを裏切らない展開になっていると思います」と小岩井宏悦プロデューサー。また、演出の藤田明二は「歌あり踊りあり芝居あり、もうひとつサスペンスあり。あらゆる要素が詰まった大娯楽作品に仕上がると思います」と自信をのぞかせる。
脚本は大石静。自らも宝塚ファンという大石は「女優の変身ぶりは、地味な私の仕事の唯一の楽しみ。思ったとおりのいいキャストになりました」と喜々として話す。
男役トップスターにふんする藤原は「いつの時代も夢に向かって必死に生き、輝いている姿は素晴らしい。歌も踊りも思い切ってやり、宝塚ファンをがっかりさせないようにがんばりたい」。踊りのけいこでの筋肉痛も「心地よい疲れ」と張りきっている。
幼いころ、母親と祖母から宝塚入りを勧められたという木村は、元華族令嬢の男役を務める。「すっかり気分は男役。集中して作品に取り組んでいます」
また、男役の米倉は、この作品のために生まれて初めてショートヘアにした。「一度でいいから男になってみたいという夢を、このドラマがかなえてくれました。男以上に男らしさを出したい。おけいこも楽しくてしようがないです」とノッている。
一方、娘役の中谷は「夢の世界で感動を与えてくれるのが宝塚。私も一時期、ハマっていました。脚本以上に素晴らしいものができるかというプレッシャーもありましたが、楽しく撮影しています」。さらに、娘役の春花は「目が小さいので(舞台用メークの)つけまつげで大きく見えるのがうれしい。歌、踊り、芝居をせいいっぱいがんばりたい」とういういしい。
劇中では、宝塚歌劇団の協力のもと、既存の作品はもちろん、ドラマのために書き下ろされた演目も披露する。ほかに椎名桔平、ユースケ・サンタマリア、仲村トオルらが出演。