--ジェローデル役は?
配役発表でジェローデル役と知ったときは、うれしいというより、冷や汗がでて毛穴が開くような緊張感が走りました。『ベルサイユのばら』をやるなら、バスティーユの場面で思いっきり踊るかな--と思っていたので。
--緊張した?
けいこの最初は、『ベルばら』という大きな題材に異常に緊張して、手も足も出ない状態でした。固まってしまって、感情も何もつくることができず、自分の力のなさという壁にぶち当たりました。
先輩方が、どんなに苦労して作り上げてきた作品かを聞いていたので、だめにしてはいけないというプレッシャーもありました。
--役作りは?
原作の漫画から入りました。『ベルばら』で一番“はまった”のはアニメです。
今回もビデオを見直したぐらい。普段のファッションでもミリタリー系が好きなので、軍服が着られるのも、うれしいですね。
--演じるうえでの課題は?
演出の先生に、「ジェローデルは、出てきた途端、二枚目に見えないといけない」といわれましたが、何度やっても、どうしても力が入ってしまって…。課題はいい意味で力を抜くことです。
ジェローデルは、オスカルが市民の側につくことも理解しながら、近衛少佐としての立場を守り、きっちり生きていく。オスカルの死をフェルゼンに伝えるのも自分です。ジェローデルは、登場人物の中で一番大人で、大きな男の人だなと思います。その大きさが伝わるよう演じたいですね。
田窪桜子@産経新聞東京文化部