SUMiRE STYLE    010728東京朝刊    

  ジェローデル役に冷や汗と発奮    宙組 寿つかさ


--ジェローデル役は?

 配役発表でジェローデル役と知ったときは、うれしいというより、冷や汗がでて毛穴が開くような緊張感が走りました。『ベルサイユのばら』をやるなら、バスティーユの場面で思いっきり踊るかな--と思っていたので。

--緊張した?

 けいこの最初は、『ベルばら』という大きな題材に異常に緊張して、手も足も出ない状態でした。固まってしまって、感情も何もつくることができず、自分の力のなさという壁にぶち当たりました。

 先輩方が、どんなに苦労して作り上げてきた作品かを聞いていたので、だめにしてはいけないというプレッシャーもありました。

--役作りは?

 原作の漫画から入りました。『ベルばら』で一番“はまった”のはアニメです。

 今回もビデオを見直したぐらい。普段のファッションでもミリタリー系が好きなので、軍服が着られるのも、うれしいですね。

--演じるうえでの課題は?

 演出の先生に、「ジェローデルは、出てきた途端、二枚目に見えないといけない」といわれましたが、何度やっても、どうしても力が入ってしまって…。課題はいい意味で力を抜くことです。

 ジェローデルは、オスカルが市民の側につくことも理解しながら、近衛少佐としての立場を守り、きっちり生きていく。オスカルの死をフェルゼンに伝えるのも自分です。ジェローデルは、登場人物の中で一番大人で、大きな男の人だなと思います。その大きさが伝わるよう演じたいですね。

    

田窪桜子@産経新聞東京文化部    




PROFILE ことぶき・つかさ 平成2年、初舞台。翌年、雪組に配属。10年、香港公演参加。宙組に組替え。昨年は、ベルリン公演にも参加。今年は『望郷は海を越えて』で惣右衛門を好演。ダンスの名手の中堅男役






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