SUMiRE STYLE     010818東京夕刊     

   大役アンナを自分なりに表現      雪組・紺野まひる


こんの・まひる 平成8年、『CAN−CAN』で初舞台。雪組所属。入団1年目で、バウ公演『アナジ』のヒロインを演じ注目されて以降、新人公演娘役主演の常連。現在、東京特別公演『アンナ・カレーニナ』に出演中 写真をクリックすると大きくなります
Q アンナ・カレーニナの役柄は?

 今夜、東京公演の幕が開きました。宝塚バウホールを終えて4日後、引き続いての舞台ですが、バウ・クラシカルロマン『アンナ・カレーニナ』(トルストイ原作、植田景子脚本・演出)で、わたしが演じているアンナ・カレーニナの役は、とっても難しい。

Q 作品の印象は

 大きな作品、大きな役柄…。わたしもそうなんですが、ごらんになる方も小説とか映画とかで、アンナへのイメージができあがってるところってありますよね。

Q 演じるうえでの難しさは

 お話いただいたとき、わたしも、映画とかを思いだしながら、想像したことと、小説の中で形容される「美ぼうと知性を兼ね備えた…」とか書かれている部分、お芝居の中ではト書きになるところを、わたしなりにどう表現し造形するかで悩みました。その結果、初めはわたしの中のアンナは、朝海(ひかる)さんのヴィロンスキー伯爵と激しい許されぬ恋に落ちるけれども、どうしてもその感情は夫がいて子供もいて、その生活の中にいるアンナから出るもので、家庭への意識が常にどこかにある女性という造形でした。

Q 東京公演の意気込みは

 東京では、そんな悩むアンナの姿よりヴィロンスキーへの思いをより強く出せれば、と。「舞踏会」でマズルカを踊るところや「競馬」のシーンでは、彼を愛する気持ちが自然に出ていたかなと思うので、こんどは全体的にセリフのトーンを工夫して、愛する喜びという感情を声にもにじませたいなと考えています。

    

田窪桜子@産経新聞東京文化部     



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