SUMiRE STYLE     010829東京朝刊     

   あこがれの大階段で撮影      フジ『愛と青春の宝塚〜恋よりも生命よりも』


大階段に立ち、タカラジェンヌになりきる米倉涼子、中谷美紀、藤原紀香、木村佳乃、春花(右から)
 戦争という悲劇の中で、舞台に夢をかけたタカラジェンヌ5
人の愛と青春を描く大型ドラマ『愛と青春の宝塚〜恋よりも生命よりも』(フジテレビ系、来年正月、2夜連続放送)の撮影が進んでいる。本拠地・兵庫県宝塚市の宝塚大劇場での収録がクランクアップ。藤原紀香、木村佳乃、米倉涼子、中谷美紀、春花らが、あこがれのタカラジェンヌの扮装(ふんそう)で大階段に立った。

 劇中では男役トップスターを演じる藤原。大階段での“下から10段目、上から16段目”のトップスターの位置に重さ20キロの羽根を背負って立った。

 「最初はなかなか降りられず、普段の5倍ぐらい汗をかきました」と照れつつも、収録後は「きらびやかな衣装も宝塚の大舞台(での撮影)も今日で最後かと思うと残念ですが、出来上がりが楽しみです」と満足げ。メークもしぐさも口調も、驚くほど本物の男役になりきっている。

 同じく男役の木村が「貴重な体験に心から感謝。(作品を)宝塚のいちファンとして拝見したい」と言えば、米倉は「楽しく、忘れられない思い出。小さなころからやっていたクラシックバレエを生かせてうれしく、このドラマで新しい感情が生まれたことをありがたく思っています」。
 また、娘役の春香は「大階段に立てて幸せでした」とうっとり。中谷は「気持ちよく演じることができました。劇中劇は演技のさじ加減が勉強になりましたし、これだけの群像劇の中でいかに自分らしく演じられるかが課題でした」と、りんとした雰囲気で話す。
 宝塚歌劇団の歴史をモチーフにしたフィクションだが、既存の作品と書き下ろしの劇中劇が披露される中で、OGらのマンツーマン指導をはじめ、下級生や卒業生らが出演するなど、同団の全面的な協力を得た本格的な作品はNHKの朝ドラ『虹を織る』以来、約20年ぶりとなる。


柳谷昇子@産経新聞東京文化部     



 産経新聞購読の申し込み  産経Web-S お申し込み
産経Webに掲載されている記事・写真の無断転載を禁じます。すべての著作権は産経新聞社に帰属します。(産業経済新聞社・産經・サンケイ)Copyright 2001 The Sankei Shimbun. All rights reserved.