思い切りはじけて自分を新発見
宙組 久遠麻耶

 01.09.29@産経新聞東京夕刊
 Text By TAKUBO,Oko/田窪桜子@産経新聞東京文化部

くおん・まや 平成6年『火の鳥』で初舞台。星組に配属。10年、宙組に組替えとなり、香港公演に参加。『エリザベート』の新人公演ではルキーニを好演。翌年、『激情』で新人公演初主役。昨年はベルリン公演にも参加。整った容姿で注目の新進若手スター。
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 Q 『バウ・ミュージカル・コメディ「フィガロ!」』は、出演されていかがですか?

 初めての本格的な喜劇でした。エンリーコは、悪役でとばく師という設定です。けいこでは、いつもと同じように台本を読んでいったのですが、全くどうやってよいのかわからなかったんです。作・演出の太田哲則先生から「もっとのびのび、自由にやって」と言われ、少しずつ自分で考えて役づくりしました。

 Q はじめての体験が多かった?

 
ダメ出しも、「二枚目男役を意識しないで」「普通に登場しないで」「踊りながら出てきて」とか、今まで聞いたことがないことばかり。

 頭の中には、いっぱいハテナ(?)が飛んだのですが、太田先生は音楽学校の演劇の先生で、私たちをよく知ってくれているので、とにかくいろいろ挑戦してみました。先生もいきなり踊り出しながら演出したりするので、けいこ場でも、笑い声が絶えなかったんですよ。

 Q エンリーコという役は?

 エンリーコは、お調子もので、やんちゃな感じ。「高尚に頭で考えずに、はちゃめちゃでいい。自分がまず楽しんでください」というので、思いっきり楽しみました。

 でも、初日はやっぱり不安でした。ひとりではしゃいでいる役なので浮いてないかなとか。周りも不安だったようですが、結果は「案外、コメディーが合ってるね」と言われてます。今回、思い切ってはじけてみて、自分の意外な一面も新しく発見できて、いい経験だったなと思います。

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