専科 成瀬こうき インタビュー

 02/02/16 産経新聞東京夕刊
 Text By Takubo,OKO/田窪桜子

男の背中 哀愁
−−『カステル・ミラージュ−消えない蜃気楼』は?

マフィアの世界の物語です。下級生のときからスーツ物は多かったのですが、自分はひょろひょろっとしていてスーツに着られちゃっている感じでした。着こなしている上級生を見て、いつかスーツ姿で背中から哀愁を漂わせられるようになりたいと思っていました。好きなジャンルですね。

−−男っぽい内容のようですが

やりがいがあります。表面だけ格好いいというのではなくて、中身や人物像で男の魅力を出したいと役づくりをしています。男同士の話も大好きなんですよ。まさに今回はそういう男の友情やかけひきの世界の話なので、舞台にいて毎日とても気持ちいいですね。

−−演じられていかがですか?

少年時代から始まって、10年後にぱっと変わる場面が好きなんですよ。東京公演ではもっと人物を深めたいですね。同じ世界で同じように育ってきた男たちでも、こうも違う生き方があるのかと見せながら、ただのライバルではなく幼なじみだったという関係も重視できたらと思います。

−−演じているフランクという人物については?

のしあがろうと必死にやってきた男です。そして、ただの悪ではなく頭が良くてうまく立ち回るしたたかな術を知っている人間だった。腹芸の必要な役ですね。

−−ところでいまは専科に在籍してらっしゃいますが

専科には行きたかったので、今はとても楽しいです。ひとり立ちというか、自分自身を素直に見つめてしっかりやっていこうと思っています。

成瀬こうき
なるせ・こうき 平成3年、『ベルサイユのばら』で初舞台。月組に配属。7年、新人公演初主役。9年、バウ公演初主役。10年、雪組に組替え。『凱旋門』『猛き黄金の国』で好演。昨年8月、専科に配属。長身を生かした大人っぽい個性で、今後の活躍が期待されている。※写真をクリックすると大きな画像が見られます。

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