宙組 東京公演始まる

 02/02/16 速報
 Text & Photo By Ishii,Takeshi/石井健

宝塚歌劇団宙組の「ミュージカル『カステル・ミラージュ』」「グランド・レビュー『ダンシング・スピリット!』」の東京公演が16日午後、東京・日比谷の東京宝塚劇場で始まった。3月24日まで。

『カステル・ミラージュ』は、宙組初の“スーツ”ものなのも話題。

初日のこの日は、午後3時半からの開演に先立ち、午前10時から舞台けいこが行われ、その後、劇場内で主演の和央ようかが記者会見し、「寒さを吹き飛ばす熱い公演をお見せします」と意気込みを語った。

会見の一問一答は以下。

宙組の和央ようかでございます。 本日は(報道陣が)こんなにたくさんいらっしゃると思わなかったので、ちょっとびっくりしておりますけれども。本日から3月24日まで、せいいっぱいがんばっていきたいと思いますので、みなさまどうぞよろとくお願いいたします。

−−「カステルミラージュ」のレオナードは

なんにもない砂漠に豪華なリゾートホテルを作ろうと思ったとてつもない夢をもった男のロマンと愛と両方を出したいんですけど、子供時代に「電信柱」って呼ばれるんですけど、最終的にすべてにおいて電信柱のようであったらいいかなと思っています。

−−宙組は“スーツもの”は初めてかと思うが、組全体、和央さん自身はどう取り組んでいるか

宙組にとりましても、スーツものは初めてですし、その前が「ベルサイユのばら」でしたんで、がらっと雰囲気を変えることができて、みんなも1年に両極端のおいしいものを勉強させてもらって、すごいやる気でがんばっていますし、コスチュームとかのよさももちろん宝塚ならではの素晴らしさですけども、スーツでずらっと男役が勢ぞろいするのも、宝塚の魅力の一つかなって思って、けいこ場からみんながんばっています。

−−ラスベガスにいったことは

ラスベガスは一度いかせていただきましたけれど、私がいったのは最近というか、近代化されたアミューズメントパーク状態のところだったんですけど、でも、やっぱり飛行機に乗ったら周りは砂漠で不思議だなって思いました。

−−その礎を作った人物を演じるわけだが

そうですね。あのー、ラスベガスを興した実在の人物がモデルなんですけど、実際の彼がどういう人物だったのか、深いところは本を読んでも、そんなの彼にしか分からないことですけど、やっぱり夢をもち続けるってすごいなって思って、この作品をやって、大きい夢をもって生きたいと思います。

−−東京のファンにひとこと

この作品は昨年の11、12月にがんばって宝塚大劇場で上演していた作品がいよいよ東京にやってまいりました。寒いですけれども、それを吹き飛ばすぐらい熱い公演をみていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。




和央ようか

和央ようか

「カステル・ミラージュ」 米ニューヨークで貧しい育ちのレオナード(和央)は、生まれついての「運」の強さからマフィアの一員となり、カジノ運営で頭角を現す。西海岸への進出のためハリウッドへとやってきたレオナードは、幼いころ別れたエヴァ=マリー(花總まり)と再会する。幼いころ、少年ギャング団のフランク(成瀬こうき)とのロシアンルーレットでの勝負に勝てたのは、エヴァ=マリーがかしてくれたお守りのおかげだった。そして、そのときの強運が見込まれてマフィアになったレオナードは、いまも勝負に出るときはそのお守りに祈っていた。レオナルドは、砂漠に念願のホテルを建てる。それは、エヴァ=マリーのための“城”だった。そして、このホテルこそ後のラスベガスの大歓楽街の最初の一歩だった。しかし、時代に、運命にほんろうされるふたりを待っていたのは…。ロシアン・ルーレットという危険なゲームを象徴的に使いながら、悲しい恋の行く末を描く。

「ダンシング・スピリット!」 ジャズからヘビーメタルまで多彩なリズムできらびやかに彩られている。とくにヘビメタのリズムに合わせた歌と踊りの場面が印象に残る。「カステル・ミラージュ」がスーツばかりの分、こちらはよりきらびやかで多様な衣装も楽しい。

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