東京宝塚劇場(千代田区有楽町)で上演中の宝塚歌劇団星組「プラハの春／ＬＵＣＫＹ　ＳＴＡＲ！」の２６日の公演が、音響機器のトラブルで中止になった。昨年１月の新オープン以来、公演中止は初めて。

トラブルは開場後に起こり、開演を遅らせたが解消せず、中止となった。宝塚歌劇団では、来場者に払い戻しか、振り替え公演(８月５日午後６時半)のいずれかを選んでもらうことにした。２７日以降の公演は機器を入れ替え、予定通り行うという。

この日観劇に訪れていた埼玉県の主婦によると、開演１５分前になってやっと劇場内に入れたが、開演時間の午後１時半を過ぎても館内の明かりが落ちないままと、歌劇団側がぎりぎりまでトラブル解消に努めていたことがうかがえる。

歌劇団側は午後２時半ごろには「午後３時開演のめどで復旧に取り組んでいる」と説明したが、３時を過ぎた時点で「チケットの払い戻しをする」と説明、復旧が見込めないことを明らかにした。

１時間半、劇場内で待たされて納得のいかない観客に対し、星組トップスター、香寿たつきらが舞台下に立って陳謝。高いところからは−−という配慮から舞台下に立ったとみられるが、おさまらない観客からは「見えないぞ」という声もあがったという。

この主婦は「声をつまらせて頭を下げるタータン（香寿）が、かわいそうだった。となりの席の人は山形からきたのにと憤慨していた。私は８月５日は帰省を予定しているので振り替え公演は見ることができないでしょう」とため息をついていた。