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産経新聞提供 SUMiRE STYLE
7月23日(火)大阪夕刊
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タカラジェンヌグラフ 第3弾
宙組 彩乃かなみ

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近くの神社を訪れた彩乃かなみ。黒のワンピースがよく似合う清楚なおとめ=兵庫県宝塚市
春日野八千代−。

88年の歴史を持つ宝塚歌劇団の中でも最も広いファン層を持つ。その70年を超える舞台生活は常に宝塚とともにあった。勲四等宝冠章など多くの賞を受けた春日野の存在は、すべての団員の心の支えとなっている。

彩乃かなみ。

宙組研究科6年。現在公演中の『鳳凰伝−カラフとトゥーランドット』と『ザ・ショー・ストッパー』に出演している。 『鳳凰伝』は昭和27年に上演された『トウランドット』のリメイク。当時、春日野がカラフ役で主演し話題を呼んだ。今回、彩乃が演じるのはカラフをひそかに慕い、最後には自ら命を断つタマル役。

黒のワンピースで姿を見せた彩乃は髪のきれいな清楚な乙女。神社の境内に立つと、静かな空気に溶け込んで巫女のような雰囲気が漂った。

しかし、舞台に上がった彼女のイメージは一変する。美しいソプラノを響かせてステージを舞う姿は妖精のよう。白鳥に扮(ふん)したダンスは華やかなショーに彩りをそえる。

彩乃かなみ
『ザ・ショー・ストッパー』の第4場。銀橋で歌う彩乃さん、美しいソプラノが客席に響いた=宝塚大劇場
群馬県出身の彩乃が宝塚を目指したのは高校一年の時。テレビで『珈琲(カフエ)・カルナバル』を見たのがきっかけだった。歌や踊りの経験のない彼女は、休日のすべてをレッスンに費やし、宝塚への道を切り開いた。

初舞台は平成9年の『仮面のロマネスク』。自分の演技より、苦楽をともにした同期生40人の心が1つになったのが何より嬉しかったという。

そんな彼女の心に残る芝居の1つが『ロミオとジュリエット’99』。初のヒロイン、ジュリエット役に選ばれた。この経験が、けいこの厳しさ、そしてヒロインを演じる重責を実感させた。初日を終えても、厳しい指導が終わることはなかった。「毎日が戦いだった、でもけいこに明け暮れる苦しい日々が、今の自分をつくった」と話す。

マット
歌劇場の入り口に敷かれたマット。ここから華麗なショーの幕がひらく


過去の演技を振り返り、次の舞台につなげて行く。今日よりも明日、つねに新しい演技を目指し自分を磨いていきたいと語る。熱い想を話す姿に飛翔する鳳凰の姿が重なって見えた。


By 土井繁孝@写真報道局


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