 | 星組 夢輝のあ (宝塚歌劇団提供) ※写真をクリックすると 大きな画像になります |
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−−「プラハの春」で演じているヘス中佐は、東ドイツ秘密警察の特務機関員で、反体制活動家のヒロイン・カテリーナを追い続ける、悪役ですよね
今まで演じたことがない異質で狂気的なキャラクターなので、すごく楽しいですね。
−−狂気を演じるっていかがですか?
宝塚大劇場では狂気的な面がいつのまにかエスカレートしていて…。ファンの方から指摘されて気づいたのですが、意識しないまま変質的なものを出そうとしすぎていたようです。変わった男役なのがうれしくて、ついやりすぎてしまうのですね。東京公演では組織の中で人格がゆがんでいった恐ろしさもきちんと出せればと演じています。
−−具体的には?
今までも、単独行動で相手役のいない役が多かったのですが、今回も一人や無言で登場するシーンが多い。その怖い感じが出るようにと、首をひねる癖を考えました。
−−倒錯的というか、ヘスも結局はカテリーナを愛しているのですが
カテリーナのことは、ヘス自身はすごく愛しているんだと思います。でもその行動がコレクター的で、狂気に走ってしまう。ほかの登場人物と同じ枠の中に入っちゃうと面白くないですし、はみ出し具合と距離感のバランスが難しいですね。
−−今回の異質の役は、ご自身にとって大きなプラスになりましたか?
私自身は自分が何なのかまだよく分からないんです。自分を知りたいので、今までやったことのないいろいろな役をやっていきたいですね。