 | 宙組 久遠麻耶 平成6年入団 熊本県出身 (宝塚歌劇団提供)
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実家がお寺で、住職の父親が仏教用語から考えて名付けたそうだ。
「麻耶は本名でお釈迦さまのお母様のお名前なんですって。久遠は永遠って意味らしいです。最初はゴテゴテしてじじくさい感じもしたんですが、4年目ぐらいからなじんできました。今は、久遠として過ごすのもあと何カ月かと思うと、ちょっと寂しい」という。
愛称もマヤ。
スラリとして美形のさわやかな男役だが、東京公演千秋楽の11月10日で退団する。
「2年ほど前から考えていたんです。新人公演で3度、違うカラーの主役をやらせていただいて、もういいかなって。私の場合、自分が真ん中にいることが許せないって感じがするんです」と、驚くほど謙虚。
退団後は「芸能活動をすることはありません。人目につかないところに引っ込みたい。お寺はイヤですが」。
結婚では? と聞くと「夢だったんですが、結婚退団ではありません」と強調した。
宝塚大劇場では現在上演中の宙組公演が最後の舞台(19日まで)。「鳳凰伝」では盗賊のタン役を、相棒のトン役の椿火呂花と掛け合いで、楽しそうに演じている。
「重たく大きな芝居の流れの中で、ほっこりしていただく役。ゆうか(椿)とは星組でも一緒だったので最後にコンビが組めてうれしい」
ショーは「どの場面ものびのび踊れるので気持ちいい」そうで、「この2作品でやめられて本当によかったと思っています」。