 | 専科 萬あきら 昭和45年入団 静岡・清水市出身 (宝塚歌劇団提供)
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学生時代の友人のおじいさんに、姓名判断でつけてもらった芸名という。
「すごくいい名前なんですって。私的には勢いがあっていいなぁって思った。それに『萬』はよろずって意味があるから、何でもできるようになりたいって私の気持ちにぴったりだった」
愛称はケイ。
現在、宝塚大劇場で上演中の宙組公演「鳳凰伝」に、中国皇帝の役で出演。娘のトゥーランドット(花總まり)を溺愛し、わがままな言動に悩みながらも寛容な父親を演じている(19日まで)。
「見てほしいのは、やはり娘との葛藤かな。父娘のちょっとした心のすれ違いは、今の時代でも難しいでしょう。それに玉座にいることが長いから、セリフのないときの感情表現もね」
ダンスに秀でたキャリア豊富な男役。近年は渋く、重厚な演技で舞台を引き締める役どころが多い。そして次は、宝塚バウホールの「エンカレッジ・スペシャル」(29、30日)が控えている。専科の実力派の大ベテラン8人が一同に集う歌のコンサートで、初めての試みだ。
「好きな歌を1人3曲ずつ歌うんです。私はシャンソンの『アコーディオニスト』などをね。みんなマイペースだけれど個性があって、集まっていると楽しい。でも、舞台で1曲単位で歌う機会は少ないので、緊張しますね」