 | 雪組 未来優希(宝塚歌劇団提供) |
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−−「追憶のバルセロナ」でのジプシーのエンセナダ役は?
まずキャラクター作りから入りました。十場のひとり残る場面などをヒントに、仲間の中でも、三枚目でひょうきんなキャラかなと考えたんです。その一方で、踊りや歌では締めることも大事な役ですね。
−−演技のうえでの心がけは?
芝居は毎日決めこまず、自然な演技を心がけています。周りの人と同じ動きをしないように、意識が重ならないように、その時々の感情に素直に演じています。
−−歌については?
戦場の場での台の上での歌は演出の正塚晴彦先生から、「丘の上から下を眺め、豆粒みたいな人間が戦い死んでいく姿をバカなことだと思い哀しんでいるイメージで」と言われました。戦いを客観視し代弁をしている。ただ感情を込めるだけでは伝わらない歌です。
−−前作の「風と共に去りぬ」では、女役のベル・ワットリングに挑戦されましたが
やってみて自分の感情がいかに乏しいか、こんなに引き出しが少なかったのかと、幕が開くまで不安でしたね。このときは、周りのお芝居の空気を感じ、演じることを学びました。
−−そして、今回のショーではクラウン“S”というピエロの役
歌もあり、幸せな役をいただけたのですが、最近、さらに探求心が出てきました。「こういう面もあったんだ」と発見したいので、今まで経験したことがない、いろんな役や歌に出合っていきたいです。