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専科・伊織直加
平成元年入団 大阪・和泉市出身 |
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素直に育つようにとつけられた本名に、さらに人生を付け加える意味で「直加」。「伊織」は「織」のきれいな響きが気に入って、ゴロあわせで決めたそうだ。
「芸名に特別なこだわりはなかったんです。でも入団して14年にもなると、加わった舞台の人生の方の名前に、親しみを感じますね」
キュートな魅力の男役スター。専科入りして初めて外部出演したミュージカル「キス・ミー、ケイト」で、女の色気ムンムンのロイス役をかわいく演じ、アッと驚かせた。
「宝塚では“男を作る”ことに命を燃やしてきたから、180度違う“女を作る”ために個人レッスンを含めて準備に3カ月かけました」。来年一月にはその博多公演も決まっている。
ところが10月5日初日の宝塚バウホール公演「Switch(スイッチ)」(12日まで)では、また180度かわって男役に戻り、ハードボイルドな国際テロリストを演じる。
「私は悪の象徴の役。それが湖月(わたる=専科)が演じる善の象徴の役と、顔だけ入れ替わるという話。2人で1つの役を作る難しい芝居ですが、やりたかった念願の作品なので、専科ならではのハイグレードな挑戦をしたい」
2幕はスタンダード・ジャズを中心にしたアダルトなショーになる。
「善と悪、男役と女優を行ったり来たりでややこしいですが、私は芝居が大好きなので楽しい。でも、来年は(宝塚)大劇場公演に出たいですね」