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花組 さくらの・あやね 平成14年入団 岡山・津山市出身 |
「『桜』の字を芸名に使いたくて、『乃』と『彩音』はそれに合うように、ほとんど自分で考えたのです」と、ほんのり頬を染めた。
出身地の津山には、桜の名所の鶴山公園がある。今春、初舞台を踏んだばかり。ようやく膨らみ始めたつぼみのような、初々しい娘役のホープだ。愛称も「あやね」。
クラシックバレエを習っていた中学2年のとき、初めて見た宙組の「エリザベート」に魅せられて、高校生になって音楽学校を受験した。入団後に配属されたのが花組。初の宝塚大劇場公演がその「エリザベート」で、彼女は市民や娼婦の1人で出演した。
「一番出たかった作品にいきなり出合えて、信じられないぐらい幸せです。自分が出演していながら、美しい舞台を最高の席で見ているような、夢見心地でした」
親会社の阪急電鉄の“03年新春の顔”にも選ばれた。沿線の初詣ポスター、年賀状、雑誌表紙などのモデルとして美しい和服姿を披露している(写真)。
「撮影も何もかも初めてのことばかりで緊張しました。自分の写っているポスターを見たら、うつむいちゃう。でもお正月から花組は東京公演なので見る機会は少ないと思います。私、東京へ行くのも初めてで楽しみなのです」
将来は、「男役さんに合わせて相手を立てられる、宝塚らしい正統派の娘役になりたい」そうだ。