●●●絵麻緒ゆう 会見一問一答 ![]() 感謝の気持ちでいっぱい −−16年間、お疲れさまでした。今の率直なご感想、実感は? 正直にいいますと、「あっ、体がもってよかった」ということでしょうか。 本当に元気に最後まで舞台を務められたという幸せな気持でいっぱいです。 また、舞台をつとめる上で周りの支えや愛情をたくさんいただいて乗り切れたと思っているので 感謝の気持ちでいっぱいです。 つらかった人間関係 −−今までで辛かったことと楽しかったことを1点ずつ 辛かったことですか? そうですね、やっぱり正直にいうと人間関係ですかね。 この性格なので、多分。今回の公演中に卒業生の方をはじめいろいろな方が 私を訪ねてきてくださったのですが、「変わらないね」って、みんなおっしゃるんですね。 変わらないだけに、やはり風当たりも強かったですし、いろんなことで傷ついたり悩んだりしてきたことがあったんです。 逆にそれと同時に、その性格のままでいさせてくださっている周りの愛にも包まれていたので、 それが幸せだったことだと思います。 −−千秋楽が近づくにつれて気持ちの変化は? いや、あんまり。初日のごあいさつでも言ったように健康のことしか考えていなかったので。 舞台上って何のハプニングがあるかわからない。どんなに気をつけていてもあると思うんですね。 風邪もそのひとつなんですけど、知らないうちに風邪もうつっているじゃないですか。 自分ではケアしていても。そういうのがとにかく何もないように、健康だけを考えて。 “健康だけを考えている秒読み状態”でした。周りの方たちのほうが寂しさを表現していたので、 できるだけ私は明るくいようと心がけていました。 宝塚は修行の場 −−絵麻緒さんの人生にとって宝塚とは? 修行の場でしょうかね。 −−修行が今日終わって明日は何を? 明日はゆっくり時間を気にしないで眠っていたい。休みたい。 公演中は休みの日も、目覚ましをかけて、さらに目覚ましが鳴る前に起きてしまったりして、 いつも時間を気にしているので。こうみえて神経質なので。明日は目覚ましをかけずに眠りたいだけ眠ろうかと、はい。 −−トップスターの居心地は? そうですね。あまり自覚がなかったところも多分あるんで、そういった意味で、 あまり居心地などを感じたことはないんです。 お仕事の上で私はトップなんだと感じることはありましたけど、 仲間との接し方に関しては、トップだからということではなく、みんなが接してくれたので、 あまり感じませんでした。でも、トップになってやはりファンの人に恩返しができたってことだけは良かったなあと思いま す。 トップではなく生徒として幕を −−自ら宝塚の異端児といっていましたが、最後の大階段を降りるときは、紋付はかまの正装でした。なぜ? やはり入団も紋付はかまでしたし、退団も紋付はかまで。 いつまでも、男役をひきずっている、最後まで男役でいたい。 そうではなくて、いち宝塚の生徒としてみんなと同じ格好で降りたいと考えたので紋付はかまにしました。 −−今後は? 今後ですね…。一番やりたいことは結婚退団だったんですけど、それがかなわぬ今となっては、 やはり16年間自分が一生懸命打ちこんできたものを生かして何かやれたらなあと思います。 宝塚の外に出たら自分はこんなこともできたんって気づかされることもあるかもしれないので、 今、16年間培ってきたものプラス何かをそこで見つけて、新しいものに挑戦してみたいという気持ちもあります。 −−宝塚で完全燃焼した実感はありますか? はい! −−第二の人生で一抹の寂しさとかを感じる? 私はあの…たとえ辞めても本当に心でつながっている人とは縁が切れないと思っているので、 そういう意味で、確かに舞台に一緒に立てないとか細かいことをいいだせば きりがないのですが、人間としてつきあってきた下級生にしても上級生にしても辞めた方にしても、 本当に心でつながった人とはずっとつながると思うので、そういう意味での寂しさは全然ありません。 |
![]() |
![]() |
![]() |