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 | 脳外科医のステファン(紫吹淳)はパリ医学会のホープだったが、手術中に女優を死なせてしまったことから治療の一線から退いていた。 |
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 | ときに苦悩をアルコールで紛らわせ、また亡くなった女優の意志を継いでアフリカの子供たちの支援事業などをしている。医師としての自分を見失い、また、婚約者とも別れていた。 |
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 | 婚約していたのは同じ病院の精神科医、ナタリー(汐風幸)。ナタリーはまだステファンを愛している。この汐風、大空祐飛が女性役なのは、今回の特徴のひとつだ。ファンにとってうれしいかどうかは分からないが、大人の女性らしく苦悩するナタリーと独立心に富み、気の強いフローレンスと、この汐風、大空がたくみに演じる女性陣が実はドラマを重厚にしている。 |
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 | しかし、ステファンは心の底では、そんな自分を変えたいと思っている。変えるきっかけが何かほしいと願っている。 |
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 | ある日、ステファンは自宅前で少女と出会う。14歳のエヴァ。家出娘だと考えたステファンはエヴァを一晩自宅に泊める。 |
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 | 同じ病院のクロード(湖月わたる)は野心家だ。貧しい家庭で育った彼は手術代が支払えずに母親を失うという悲しい過去をもつ。だから、命は金で買えると考えている。 |
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 | フローレンス(大空祐飛)は米国人の弁護士で、ステファンのいまのガールフレンド。プリス(大和悠河)はステファンの親友。フローレンスはにえきらないステファンにやきもきし、ブリスはそんなフローレンスの恋の応援団を買って出るが、密かにフローレンスに思いを寄せている。友情と恋模様の人間ドラマがとても巧みに絡み合う。 |
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 | エヴァは実は家出娘などではなかった。脳の難しい位置に血管腫がある彼女は幼いころ研修医だったころのステファンにあこがれ、そして助けを求めていたのだ。だが、自分の病気の難しさからかなわぬ恋のつらさを胸に抱く。 |
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 | そして、ついにエヴァは倒れてしまう。 |
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 | 一方、クロードもエヴァと同じ病気でひん死の状態にあった。クロードは自らの病状を詳しく書き留め、エヴァの治療の参考にしてほしいとステファンに託す。前半における湖月の憎らしいほどのニヒルさが、「ほんとうはずっと友達だと思っていた」というステファンへの思いの告白に涙を誘う。 |
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 | アルノー(霧矢大夢)は優秀な麻酔医だったが、いまはかたいなかで美容整形の医師になっている。アルノーはまた、ナタリーに思いを寄せていた。ステファンとの婚約が解消になったナタリーはそんなアルノーの思いにこたえるが、同時にステファンの力になってほしいと頼む。エヴァの手術。いちどは協力を断ったアルノーだったが、ステファンのもとに駆けつける。 |
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 | 多くの協力により手術は成功する。だが、成功と引き替えにエヴァは記憶を失う確率が高いという。ステファンはエヴァが麻酔から覚める前に病院を去る。 |
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 | 6年後、ステファンはスペインの無医村に診療所を構えて地域医療に尽くしていた。 |
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 | そんなスペインで学会が開かれるからと旧友たちがやってくる。そして、いまはピアニストとして大成したエヴァも同じホテルで記者会見を開くという。花束を渡したステファンを見て、しかし、エヴァはまったく反応を示さない。やはり記憶は失われていたのか? |
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 | 記憶がどうだったのかは、ひみつ。ともかく、この物語のテーマのひとつは「人間の再生」だと思う。ステファンとエヴァだけではなく周囲の友人たちがそれぞれに切ない思いを抱きながら、しかし、一歩を踏み出していく。 |
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 | 第一章 オープニング |
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 | 第一章 オープニング |
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 | 第二章 少年時代 |
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 | 第二章 少年時代 |
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 | 第三章 思い出の40th |
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 | 第五章 チャイナ・ドール これ、紫吹淳です。 |
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 | 第五章 チャイナ・ドール |
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 | 第六章 全ての山の頂をめざして |
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 | フィナーレ |
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 | フィナーレ |
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