産経新聞社

メタボリックシンドローム

ストップ生活習慣病 1日に1万歩/週60分自転車 厚労省、年度内に新指針

 厚生労働省は十九日、生活習慣病対策の一環として「健康づくりのための運動基準」の案をまとめた。日ごろから一日一万歩を目標に歩くことや一週間に三十五分程度のジョギングを楽しむことなど具体的な基準値を示した。有識者の検討会で引き続き論議し、年度内に新たな運動所要量・運動指針を策定する。

 運動基準案では、検討会が内外の文献を調査し、生活習慣病の発症リスクの抑制が期待できる基準値を明示した。

 日常的な歩行など「身体活動量」については、体重が約六〇キロの人の場合、週当たり約千四百五十キロカロリーのエネルギー消費に相当する一日に一時間、約一万歩の歩行を基準値にした。

 また、日常活動以外の「運動量」についても同様に週当たり約二百五十キロカロリーに相当する、早歩きで週に約一時間、ジョギングやテニスなどの運動なら週に約三十五分間を基準値に据えた。

 このほか、筋力が低いほど特に男性で死亡リスクが高まることや、骨粗鬆(こつそしょう)症予防のためにも一定の筋力維持が重要との考えから、日本人の各年代の平均値以上に筋力を保つことを一つの基準にした。

 こうした基準値に基づき、検討会では「歩こう、一日一万歩」との標語を明示した運動指針をまとめる方向。ただ、十九日に開かれた検討会では「運動のやり過ぎのリスクも同時に注意喚起したほうがよい」「『一日千歩から始めよう』としたほうが取っつきやすいのでは」などの意見も出され、引き続き検討する。

 厚労省は平成元年、心臓の冠状動脈が狭窄(きょうさく)したりする疾患を主な対象に「健康づくりのための運動所要量」をまとめた。だが、最近では糖尿病などの生活習慣病が問題化し、死因の約六割を占めるのが現状だ。また、伸び続ける医療費の抑制などのため、内臓脂肪型肥満を前提に高血糖、高血圧などが重なるメタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)に着目した生活習慣病対策に注力する。

 これにあわせ、生活習慣病対策の一環として、新たな運動所要量・運動指針を作るため、最新の科学的な研究成果も加味して、有識者の検討会で議論を続けている。

(2006/01/20)