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メタボリックシンドローム

【健康らいふ】メタボリックシンドローム 「予備軍」見極める良い指標

メタボリックシンドローム撲滅委員会委員長 松澤佑次・住友病院院長

 痛風を診療している一部の医師は気づいていたはずですが、痛みや関節障害、尿路結石などの対応に終始するだけでは、最終的に起こる心筋梗塞や脳梗塞の予防には至っていないという問題が非常に大きいのです。

 心筋梗塞などの動脈硬化性疾患でまず予防すべき対象となるのが、働き盛りの男性であることは間違いない。この疾患は男性の平均寿命を下げている要因でもあるし、ある日突然、心筋梗塞や脳梗塞になり、死亡に至らないまでも、半身不随などで長年苦しむ人たちが、たくさんおられるわけです。その上流にある肥満は、女性では更年期以降を除けば、むしろ減少気味なのに反し、男性では、あらゆる年代で増えていっています。そういう人たちを何とか上流で予防しようというのが、メタボリックシンドローム撲滅の目的なのです。

 動脈硬化の予防医学というのは、まずコレステロール対策からスタートしたわけですが、メタボリックシンドロームは、高コレステロール血症とは独立したハイリスクの病態で、高血圧▽糖尿病▽高脂血症(高中性脂肪、低HDLコレステロール血症を含む)が一個人に集積する複合型リスク症候群。これらの危険因子は偶然に重なっているのではなく、内臓脂肪がキープレーヤーになって、上流ですべてコントロール。動脈硬化を非常に発症しやすくしている。

 十年がかりで行った勤労者の動脈硬化性疾患の調査では、リスクが三つ以上重なると、いきなり危険度が三十倍に跳ね上がる。内臓脂肪の面積が一〇〇平方センチを超えることと、ほぼ同じ意味です。

 この流れを断ち切る対策は、まずやせること。正確には、内臓脂肪型肥満を解消すること。そのために、メタボリックシンドロームの診断基準(昨年四月策定、ウエスト周囲径八五センチ=男性=以上必須項目)も定めているが、実は高尿酸血症も、この症候群のマーカーとして留意するよう、コアの診断基準の補助項目として盛り込まれているのです。高尿酸血症は、メタボリックシンドロームの予備軍を見極める良い指標でもあるのです。

 生活習慣の管理で是正されない高尿酸血症は、放置すると尿酸沈着症候群として痛風発作や腎臓障害を起こしますから、薬物療法で当然治さないといけない。しかし、メタボリックシンドロームの人たちは、ただ薬で尿酸値を下げても、動脈硬化性疾患から助かるわけではない。高尿酸血症をメタボリックシンドローム対策の身近なマーカーとして見直し、最終的には、動脈硬化性疾患をいかに予防するかというゴールヘの認識を高めるために活用すべきです。

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 ▼「撲滅運動キャンペーン」に取り組んでいます

 産経新聞社では、官界、メディア、医学会、産業界が一体となった「メタボリックシンドローム撲滅運動キャンペーン」に取り組んでいます。医療・健康特集の「健康らいふ」特別版では、今後も随時、メタボリックシンドロームの治療法や生活改善などを紹介していきます。

 【主催】メタボリックシンドローム撲滅委員会、産経新聞社、フジテレビジョン、ニッポン放送、フジサンケイビジネスアイ

 【後援】厚生労働省、日本動脈硬化学会、日本糖尿病学会、日本高血圧学会、日本肥満学会、日本循環器学会、日本腎臓学会、日本血栓止血学会、日本心臓病学会、日本臨床内科医会、日本歯科医師会、日本歯科医学会、日本歯周病学会、健康・体力づくり事業財団、日本糖尿病財団、日本心臓財団、日本栄養士会、日本製薬工業協会

 【メタボリックシンドローム撲滅委員会】◇委員長 松澤佑次・住友病院院長(日本肥満学会理事長)◇委員 春日雅人・神戸大学医学部付属病院長(日本糖尿病学会理事長)、藤田敏郎・東京大学大学院教授(日本高血圧学会理事長)、北徹・京都大学理事・副学長(日本動脈硬化学会理事長)、齋藤康・千葉大学医学部付属病院長(日本肥満学会副理事長、日本動脈硬化学会副理事長)、渡邊昌・国立健康・栄養研究所理事長

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 ご意見・お問い合わせ等は、郵便もしくはFAXで。《〒100−8079 産経新聞メタボリックシンドローム撲滅実行委員会事務局》(FAX03・3243・1800)まで。

(2006/03/18)