産経新聞社

メタボリックシンドローム

生活習慣病 健診費、税金で助成 3分の1、扶養家族対象

 平成二十年度から健康保険(医療保険)の運営主体に義務付けられる四十歳以上の加入者などへの生活習慣病向け健康診断の費用について、厚生労働省は十三日、組合健康保険や政府管掌健康保険、公務員共済組合などサラリーマン健保の負担分の「三分の一」を税で助成する方針を決めた。健診費用は原則として各健保の保険料で賄うことになっているが、規模の小さな企業の健保など、財政状況が厳しい健保も多い。このため、保険料引き上げを避けるには、三分の一程度の税負担はやむを得ないと判断した。

 政府は生活習慣病や、それにつながる動脈硬化を起こすメタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)の予備軍、患者を把握し、早期に対応することで、将来的な医療費削減に結びつける方針を打ち出している。

 今回の健診義務化はその一環で、国会審議中の医療制度改革関連法案に盛り込まれている。

 健保運営主体が義務付けられるのは四十−七十四歳の保険加入者および扶養家族(計五千八百万人)。内臓脂肪型肥満に着目したコレステロールや血糖値などを検査。健診後の保健指導も義務付け、「要治療」と診断された人には受診をすすめ、予備軍には生活習慣の改善を促すことになっている。

 法案ではさらに、国民健康保険については、国と都道府県が「三分の一」ずつ助成し、保険料負担は残る三分の一とする仕組みになっている。

 これに対し、組合健保などサラリーマン向け各健保については法案で「国庫は費用の一部を補助することができる」と規定するにとどまった。このため、財政基盤が弱い健保を中心に財政への影響が厳しいとの懸念が広まり、厚労省は「制度の理解を得るには、国の支援は不可欠」(幹部)と判断した。ただ、加入者本人分については、一般健診が全額企業負担となっていることから助成対象とせず、当面、一般健診の対象になっていない扶養家族にしぼる。

 厚労省は十九年夏までに費用総額を算出した上で、二十年度予算に反映させ、義務化と同時に助成を開始する考えだ。

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【用語解説】生活習慣病

 喫煙や食べ過ぎ、飲み過ぎ、運動不足などの生活習慣に起因しているとされる疾患の総称。糖尿病、高脂血症、高血圧症などがあたる。放置すると脳卒中、心筋梗塞(こうそく)などを引き起こす。厚生労働省によると、日本人の3分の2近くはこれが原因で死亡している。以前は「成人病」といわれていたが、最近では「生活習慣病」の呼び名が定着した。メタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)は生活習慣病の予備軍にあたり、病気を事前予防する観点から注目を集めている。

(2006/05/14)