天高く馬肥ゆる秋。食べ物がおいしい。欲望の赴くままアツアツのトンカツにかぶりつき、クジラ料理に舌つづみを打っていたら、またまた体に黄信号が。
確かあれは4カ月前だった。会社の健康診断にひっかかりあわてて大学病院にかけこんだ。油もの大好き、甘いもの大歓迎という長年の食習慣がたたり、軽い脂肪肝というのが専門医の診断で、とりあえず要観察となり定期的に検査を受けている。
さすがに当座は反省し、数値は好転していたのに秋の検査でまたまた肝臓値が上昇。中性脂肪も上昇し、生活習慣病への道をまっしぐら。医者に「栄養指導の教室がありますので1度受けてみますか」と勧められた。
受けてみますか、というのは受けろということでしょうね。生活習慣に気をつけろといっているのにちっとも気をつけないから、新たなプレッシャーを与えようというわけでしょう。わかりました。受けましょう。言われなくても体にしっかり脂がついてきたのは、パンツのウエストがきついのと、すわったときのおなかのつっかえ具合でわかる。
その名も「肝臓病栄養教室」。有料なのがちょっと気に入らないが、病院の1室で専門医と管理栄養士の話を2時間ほど聞く。受講者は6人。まだ若そうな男性2人、中年男性2人、それに私も含め中年女性2人。みんなちょっと太め。
講座は脂肪肝の説明とこのまま進むとどうなるかが、恐ろしい病理写真とともに示される。脂肪肝の原因は私のように酒を飲まない場合、たいていは内臓脂肪が原因となるが、注意すべきはNASHといわれる非アルコール性脂肪性肝炎。ここから肝硬変に向かう人もいるという。肝硬変。恐ろしい。
医師の説明では、その進行には酸化ストレスが影響することはわかっているが、何が酸化ストレスになるかは明確でない。はっきりしているのは、内臓脂肪を減らせば酸化ストレスを抑制できること。「つまりやせることが進行をくいとめる最大の近道なのです」。ハイハイ。
まさにいま話題のメタボリックシンドローム。いつのまにか、5つの診断基準(腹囲、中性脂肪、HDLコレステロール、血圧、空腹時血糖値)のうち2つもひっかかっている。
これはもうなんとかせねば。解決策は運動と食事。でも栄養士さんの話にみんな大きなため息。ふうむ。(編集委員 石野伸子)
(2006/11/02)