■運動量、カロリー消費量チェック
東京都府中市が歩数計サイズの生活習慣記録器を使った本格的なメタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)対策に乗り出した。腰に装着するだけで運動量やカロリー消費量が確認でき、ウエストや体重減の目標が示される。厚生労働省はメタボリック対策として早期健診や健康指導を自治体に呼び掛けているが、府中市は全国に先駆けて“最新兵器”を市民に無料配布し、積極的な施策を進めている。(山本雄史)
この生活習慣記録器は、大手医療機器メーカー「スズケン」(名古屋市)が開発した「ライフコーダ」。同市は18歳から64歳までの市民を対象に、今月から無料貸し出しを始めた。
運動量や歩数、カロリー消費量をモニターで確認できるほか、専用の管理ソフトを使用すればパソコン上で運動量、血糖値などをグラフや表で把握できる。
シミュレーションも可能で、目標腹囲や体重、達成期間を入力するだけで1日の平均運動量を自動計算。「ゴルフ」「ジョギング」「子供と遊ぶ」などの運動を「何分行えばよいか」を表示する。1日当たりの食事制限量も計算でき、「ご飯(茶碗(ちゃわん)小)0・5杯」などと具体的に示される。
府中市がこの商品に着目したのは今年5月。生活習慣病の予防対策に頭を悩ましていた健康推進課の職員が興味を持ったのがきっかけだった。
同課によると、自治体の健康増進施策は、健診などによる病気の早期発見が中心。生活習慣病については、市民に注意を呼び掛けるぐらいしか対策がなかった。山崎道雄課長は「ライフコーダの導入で具体的な対策が初めて可能になる」と意義を強調する。
1個約1万5000円だが、生活習慣病の医療費負担を考えれば“安い買い物”との見方も。スズケンでは「府中市の取り組みは全国の自治体で先駆的な例。今後、多くの自治体で採用してもらえるように努力したい」と話している。
(2006/11/24)