産経新聞社

メタボリックシンドローム

【目指せ!肥満未満】重要な下半身の筋肉量

 連載を始めて3カ月、効果が出始めた方はいらっしゃいますか? 肥満外来では毎回体組成をチェックします。体重▽体脂肪率▽脂肪量▽筋肉量▽体水分量▽基礎代謝量▽脚点を調べるのですが、なかでも下半身の筋肉量を表す脚点が重要になります。基礎代謝は筋肉量に比例するため、運動による下半身の筋肉強化がバロメーターになるのです。

 脂肪は筋肉より比重が低いので、脂肪が燃焼されて筋肉がついてくると、体重に変化がなくても基礎代謝は上がっていることが多いです。ベルトの穴がずれていくのを実感するのもこのころ。男女を問わず、脂肪は内臓脂肪、皮下脂肪の順で燃焼していきます。男性は内臓脂肪保有率が高いのでメタボリックシンドロームの標準とされていますが、減量の効果も早く表れるため、女性の減量より初期段階ではうまくいく傾向があります。ただ、長続きしない方が多く、皮下脂肪の燃焼までにたどりつけない方も多くいます。

 一方、女性は内臓脂肪割合が低いことが多く、生活習慣病に関しては男性より優位な場合が多いのですが、皮下脂肪の燃焼には時間がかかるため、ドロップアウトする方が増えます。間食をやめてスクワットや歩行など、軽い運動を毎日3カ月間続けられた方の70%には何らかの変化が認められるようになり、6カ月を経過した方は、ほとんどドロップアウトしなくなります。

 6カ月以上かけて減量した方の多くは、それ以後、元の体重に戻りません。習慣を改めることは大変なことですが、年齢とともに基礎代謝は下がることを理解し、摂取カロリーも下げていくことを実践すれば、肥満未満は実現可能なのです。

 (自由が丘マナクリニック院長 山口康人)

(2007/06/20)