【質問】身長158センチ、体重51キロです。重度の睡眠時無呼吸症候群と診断されました。治療のため、CPAP(シーパップ)装置を体験しましたが、装置を付けての睡眠が合わずやめてしまいました。外科手術も含め、ほかに治療方法はないのでしょうか。(女性 55歳)
【回答】睡眠時無呼吸症候群は、睡眠中ののどの閉塞や狭窄(きょうさく)のため、頻回に睡眠が妨げられ、それに伴う低酸素で身体に負担をかける病気です。眠気による日常生活への影響、事故のリスク、高血圧、脳梗塞、心筋梗塞、糖尿病、メタボリックシンドロームとの関連も示唆されています。
原因としては、肥満が有名ですが、日本人は下あごの小ささなど骨格的な要素も重要です。扁桃(へんとう)肥大やアデノイドなどの耳鼻科的疾患が原因となることもあり、小さいお子さんにも無呼吸を発症することがあります。
治療法は、無呼吸の重症度とその原因から決められます。外科手術での治癒が期待されるのは、扁桃肥大やアデノイドが主因と考えられる場合に限定的です。睡眠中に鼻から空気を低圧で送って気道の閉塞を防ぐCPAP治療が、有効性・安全性が確立された代表的な治療法です。軽症の場合や、CPAP治療ができない場合は、マウスピースを睡眠中に装着し、気道閉塞を防ぐ方法がありますが、効果には個人差があります。
相談者の方は重症の睡眠時無呼吸症候群ですので、扁桃肥大などが原因でなければ、やはりCPAP治療が第一選択と考えます。CPAP治療がうまくいかない場合、CPAP治療のマスクの変更、圧の設定変更などで治療継続が可能になる場合もあります。重症ですのでマウスピース治療の効果は限定的である可能性は高いですが、CPAP治療の再開も含め、再度主治医の先生に相談してみてはいかがでしょうか。
(大阪天満橋睡眠呼吸障害センターますたに呼吸器クリニック院長 舛谷仁丸)
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(2007/09/05)