産経新聞社

メタボリックシンドローム

メタボリックシンドローム撲滅 韓国特集 アジアに広がる肥満予防の波(2−2)

 ■進む医療施設の高度化

 ■外国人向けの「医療観光」も

 日本でメタボリックシンドロームの研究が進展した大きな理由は、発症の元凶である内臓脂肪の量を高価なCT(コンピューター断層撮影法)装置で正確に測定し、病気との関係を明らかにしたうえ、診断基準の腹囲の根拠になるデータを算出できたことにある。CTの普及が進んでいたことが大きいが、現在も日本は世界一でOECD(経済開発協力機構)の「ヘルスデータ2007」によると、2005年で100万人あたり92・6台。2位は韓国の32・2台で15年前の2・5倍も急増している。世界の平均が20・6台だから、アジアの2カ国で医療の高度化が進んでいることがわかる。

 年間約3万人が健診に訪れるソウル市の三星医療院(サムスンメディカルセンター)を訪ねた。韓国の財閥、サムスングループの経営で地上20階地下5階1200床を備えた院内はホテルのように整い、ロビーの受付では受診希望者が絶えない。韓国では健診に保険が使え、通常20万〜30万ウォン(1ウォンは0・13円)かかるが、こちらは60万〜200万ウォンと健診内容を高級化している。それでも希望者は40〜60歳代を中心に1年半待ちの状態だ。

 肥満関連の健診を担当しているジー・ジェー・ファン同院准教授は「基本的な血液検査や、CTによる内臓脂肪の撮影など約10種類の検査を行い、データを追跡しながら、生活習慣の改善を行うよう指導しています。適切な診断ができるように基準値の作成も準備しています」と説明する。

 こうした健康ブームの受け皿として、医療施設の高度化が進むことなどから、国と韓国観光公社は、外国人向けの「医療観光」を打ち出している。同公社によると、健康診断をはじめ、外科手術など同国の得意分野の診断、治療が受けられる。治療目的の入国者のビザ簡素化など制度の改正も行う予定だ。

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 ■肥満治療薬 改良新薬の開発に意欲

 韓国で発売されている医師の処方が必要な肥満治療薬をめぐり、製薬業界で改良新薬の開発の意欲が高まっている。

 発端は、米国のアボット社の中枢神経に働く食欲抑制剤(一般名・シブトラミン)が、ことし7月に特許切れになったこと。その後は他社が自由に製造できるようになるため、韓美薬品は2年前に化学構造を少し変えて効能が増す薬を開発し、改良新薬として期限切れ前に発売しようとした。この分野では、韓国の製薬企業の中でも先陣を切っていた。アボット社から「特許権侵害」を訴えられて裁判になったものの、問題なしの判決が下った。

 結局、製品特許の取得、発売は7月に持ち越された。しかし、韓美薬品が薬の価格を大幅に下げたため、アボット社も安くせざるを得ず、患者にとっては医療費の面で福音となった。この事例が刺激になり、韓国の製薬企業の間で改良新薬を開発する動きが活発になっている。

 チャン・アンスー社長は「抗がん剤やバイオテクノロジーを駆使した新薬の開発に積極的に研究費を投入してきたが、改良新薬にも力を入れていきたい」と意欲をみせている。

 韓国では、肥満治療薬は、食事療法や運動療法がどうしても成功せず、すでに病気が発症している場合の補助手段として使われる。

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 ■「撲滅運動キャンペーン」に取り組んでいます

 産経新聞社では、「メタボリックシンドローム撲滅のためのキャンペーン」に取り組んでいます。詳しくは、メタボリックシンドローム撲滅委員会専用ホームページ(http://www.metabolic−syndrome.net、metabolic−pro.net)に掲載されています。

 【主催】メタボリックシンドローム撲滅委員会、産経新聞社、フジテレビジョン、ニッポン放送、フジサンケイ ビジネスアイ

 【後援】厚生労働省/日本肥満学会、日本動脈硬化学会、日本高血圧学会、日本糖尿病学会、日本循環器学会、日本腎臓学会、日本心臓病学会、日本血栓止血学会、日本歯科医学会、日本歯周病学会、日本抗加齢医学会、日本CT検診学会、日本人間ドック学会、日本総合健診医学会、日本医師会、日本臨床内科医会、日本歯科医師会、日本栄養士会、日本薬剤師会、健康・体力づくり事業財団、日本健康運動指導士会、日本フィットネス産業協会、日本生活習慣病予防協会、全国保健センター連合会、全国保健師長会、日本糖尿病財団、日本心臓財団、日本製薬工業協会、日本ウオーキング協会/サンケイリビング新聞社、扶桑社

 【協力団体】高尿酸血症・メタボリックシンドロームリサーチフォーラム

 【特別協賛】第一生命保険

 【協賛】アステラス製薬、大塚製薬、オムロンヘルスケア、カイゲン、花王、科研製薬、キッセイ薬品工業、グラクソ・スミスクライン、小林製薬、サノフィ・アベンティス、ソヤファーム、サンスター、塩野義製薬、第一三共、大正製薬、大日本住友製薬、武田薬品工業、日本ベーリンガーインゲルハイム、バイエル薬品、久光製薬、明治乳業(50音順)

 【賛助】カーブスジャパン、日本ケミファ

 【メタボリックシンドローム撲滅委員会】◇委員長 松澤佑次・住友病院院長(日本肥満学会理事長)◇委員 春日雅人・神戸大学医学部付属病院長(日本糖尿病学会理事長)、松岡博昭・獨協医科大学副学長(日本高血圧学会理事長)、北徹・京都大学理事・副学長(日本動脈硬化学会理事長)、齋藤康・千葉大学理事・副学長(日本肥満学会副理事長、日本動脈硬化学会副理事長)、渡邊昌・国立健康・栄養研究所理事長

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 過去の関連記事はhttp://www.sankei.co.jp/metabolic/metabolic.htmで掲載しています

(2007/09/16)