生活習慣病の予防や運動不足解消に、いかがでしょう−。トランポリンとエアロビクスを組み合わせたエクササイズのことで、名付けて「トランポビクス」。ミニトランポリンの上でウオーキングするだけと手軽で、ひざや腰への負担が少ないため、新たな「生涯スポーツ」として期待の声も上がっている。(三品貴志)
静岡県掛川市の保健センターで、市が毎週火曜に開いている夜間教室。インストラクターの柴田知子さん(35)がラジカセのスイッチを入れると、参加者が音楽のリズムに合わせて威勢良く足踏みを始めた。
トランポリンといっても直径86センチ、高さ20センチの“ミニサイズ”。「トランポリンというと飛び跳ねるイメージがありますが、素材は硬めで基本的な動作は足踏みだけ。でも、20分続けると、街中を1時間ウオーキングしたのと同じ運動量になります」と柴田さん。
今夏から参加している会社員の倉池美千代さん(57)は、慣れた様子でウオーキング。「足踏みは続けながら、両手でジャンケンしてみましょう」という柴田さんの指示に戸惑う参加者が多い中、楽々とこなしていく。
倉池さんは昨年10月、右ひざを痛め、痛み止めを飲みながら通勤する生活を続けていた。「リハビリも兼ねて運動を始めたい」と思っていた矢先、友人から教室への誘いを受けた。不安はあったが、トランポビクスの上に乗ると、不思議と痛みが止まった。週に1度の教室だが、「急に調子が良くなったので、会社の同僚に驚かれました。どんどん友達を誘っていて、今ではみんなで集まってわいわいやるのが楽しい」とか。
日本トランポビクス協会(広島市東区)によると、協会認定のミニトランポリン「ジョグ」がひざにかかる体重の7〜8割を吸収するため、腰痛などがあっても苦痛なく取り組める。バランス感覚向上や姿勢の矯正につながり、内蔵の動きを活性化させ、脂肪の燃焼効果も高いという。
このため、中高年を中心に、シェイプアップやメタボリックシンドロームをはじめとする生活習慣病の予防や改善にも役立つと考えられている。
平成8年、市開催のトランポリン競技大会が国の「スポーツ拠点づくり推進事業」の承認大会として認定されて以来、トランポリン運動の促進に力を入れる掛川市。
妻とともに教室に参加する新田慎一さん(66)は「『ダイエットしたい』という妻に誘われたのがきっかけでしたが、初めて参加したとき、男は自分だけ。男性人気を高めないといけませんね」と笑った。
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【用語解説】トランポビクス
日本トランポビクス協会認定のミニトランポリン「ジョグ」を使ったエクササイズ。ウオーキングのほか、ジョグを使った筋力トレーニングやストレッチも。昭和60年、兵庫県の体操関係者や医療関係者らが考案した。エアロビクスで足腰を痛めるケースが相次いだため、身体への負担を軽くするための機具としてトランポリンを採用。現在、全国で200近い教室が開催され、2万人以上の愛好者がいるという。
(2007/11/03)