オピニオン 7月の入賞者
産経新聞9月2日付朝刊掲載
オピニオンプラザ・わたしの正論
今回のテーマ「デフレにどう対処するか」に74編(うち女性2編)の応募があり、厳正な審査の結果、入選のほか、次の3人の方が佳作に決まりました。 (敬称略)
《入選》
佐藤成生 63歳(大阪府・無職)
石川雄一 55歳(東京都・不動産仲介)
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《佳作》
池田 尚 41歳新潟県 銀行員)
尾崎 勲平 76歳(兵庫県 コンサルタント)
武木田 雅大 20歳(東京都 大学生)
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【論文を審査して】袴田茂樹
広い視点で問題の本質見抜く
デフレへの対処というテーマがやや専門的だったためか、応募数は七十四編、その内女性は二人だった。ハードルが高かっただけ、内容的にはしっかりした論文が多かった。石川氏はモノが売れないというが、物的要望の追求から精神的欲望追求に、つまりモノの豊かさから心の豊かさへと、われわれは意識転換をすべきだと主張する。佐藤氏も、経済的にはこれだけ豊かになりながら、日本人の文化意識やわが国の文化環境の貧弱さは目に余るとして、新しい価値を見出さなくてはならないと言う。興味深いのは、デフレという経済現象を扱いながら、両者が共に文明論的な広い視点で問題の本質を見ている点だ。日本人は、明治以来の近代化の歩み全体を見直すときだと私も考えている。
武木田氏は、日本の伝統と文化に立脚して異文化を取り入れた日本人の叡智にもっと自信をもつべきだと説く。氏は若いながらいつも優れた論を寄せている。池田氏は、不況がわれわれに考えることを教えたと言う。また、七十六歳の尾崎氏は、国の大義と国民の伝統への信頼という精神面の重要性を強調している。惜しくも選には漏れたが、上月一氏はバランスのとれた感覚で、経済の基本論理を分かり易く分析して見せている。
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