自衛隊派遣で日米同盟を固めよ
元会社役員・古田三郎(尾道市・76歳)
自衛隊のイラク派遣に、反対を叫ぶ民主党などの勢力を見ていますと、私はこの国の将来が心配でなりません。彼らは、世界の国々が正義や道義で動いていると、本当に思っているのでしょうか。人間は、利害や感情に駆られて動く業を持つ動物ではありませんか。
昨年末、NHKで再放映された「映像の世紀」は前世紀の動乱の世界で、列強の狡猾で貪婪な行動や駈引きにより繰り展られる凄まじい弱肉強食のドキュメンタリーでした。現代の世界中の紛争を見ても、人間の本質は依然として変わるところは無いようです。
誰もが平和を願いますが、平和を念じ非武装を叫ぶだけで平和が護れるほど国際社会は甘くは無いのです。例えば、中国のわが国に対する抜け目の無い相次ぐ干渉など、為にする言掛かりや行動を見れば、国の安全を護るのは容易では無いことが分かるのです。その根にある先の戦争について、紛争を起こした勢力が自国の内に逃げ込めば、これを追って決着を付けるのが当時の戦争の定石で、土下座外交では両国の溝を深めるばかりのようです。
わが国の安全を護るには、米国との同盟以外には無いと思いますが、わが国にはロシアや中国の理不尽には口を閉ざしながら米国や自国に対しては反対や誹謗をする勢力があり、米国との信頼関係を毀損しないかと、私ふぜいでさえ憤慨に堪えないのです。イラクへの自衛隊派遣こそ、両国の同盟を固めるチャンスで、将来に起こるかも知れない犠牲を防ぐ為にも必要と思う次第です。
靖国参拝国益論争に思う
元会社役員・山口重次(奈良市・65歳)
元旦、総理の靖国参拝は中、韓の執拗な抗議に始まって年があけた。
例によって自国の体制維持と実利を狙った外交常識を無視した極めて政治的な発言であることは論をまつまでもなかろう。
したがってそのこと自体は両国の内政に絡んだもので敢えて気にする必要はない。
問題はむしろ国内にある。
言論思想は自由であるとは申せ、最大野党の党首の靖国、国益観にはいささか危惧の念を抱かざるを得ない。
「総理の靖国参拝は個人的信条を重視して国益を損じる行為であり、国民に対して責任ある行動とは言えない…」
では、国益とは何ぞやと言うことになるが、仮に外交あるいは経済面で国益を損じるような実害を生じたとしてもそれは当面の短期的な利害の問題に過ぎない。一方、国益の本質は立国の要とも言うべき民族の自主尊厳、存亡にあり、国民の健全な幸せにあるのである。
平和日本の今日は独り生存者にあるのではなく、物言わぬ英霊の尊い犠牲のうえにあることを想えば、英霊とそのご遺族こそ最大の受難者である。
隣国とて双方の犠牲の痛みを互いに分かち合う追悼に異論がある筈はない。
いつの日かその真意を理解される日は遠くないであろう。
総理が自国の伝統文化をふまえ、御霊の栄誉を称え、追悼の誠を国民の総意として捧げるのは国益の最たる行為と断ずるが如何なものであろう。
自衛隊のイラク派遣に対する賛否両論も民主国家の有難いところではあるが、一旦ことが決したら対外的には与野党一致して国益を護ってほしいものである。
国旗を見ない寂しい元日
主婦・児玉真美(東京都世田谷区・54歳)
元日の朝、東京・世田谷の自宅から八幡様までの徒歩三十分。住宅街、商店街を抜ける道中、国旗の出ている家や商店を一軒も見ることができなかった。二十年以上家族で同じ道を通っているから定点観測みたいなもので、かつてはそれでも数軒に翻っていた。皆無というのは今年が初めてで、なぜだろうと寂しくなった。帰途寄り道した家の近くの一軒に例年通りに翻っているのを確かめて、ほっとした。
東京の他の地域や他府県ではどうなのかよく分からないが、日本ほど国旗や国歌を軽視する国はないように思う。学校行事での国旗・国歌は近年改善されてきたというが、家庭の祝日の国旗掲揚は後退しているのではないだろうか。マンションならば、マグネットで鉄部に固定する小型のものも売られているのだが(私の家のように)。
国旗に敬意を表すること、それは国民としての「躾」の問題だと思う。アメリカに行けば日本のプロ野球選手も現地の作法通りに国旗・国歌を前に威儀を正している。誰もがテレビで見ている光景なのだが、それを日本の現状に照らしてあまりまじめに考えようとしない。いや、あれは国家意識の必要な多民族のアメリカのことであって、一つの民族の日本ではそんな必要はない、という風に。
それは違うと言いたい。いま国家意識や国家観が問われているのは日本の方なのだから。
変わりつつある医療への不安
予備校生・川村紘子(大津市・19歳)
先日あるテレビ番組で、ゲノム創薬に関する世界の製薬会社や研究者の実態を知りました。薬の開発において、化合物を作るという今までの手法から、遺伝子レベルでの分析から薬を作るという方法に変わりつつあるという現実、あらゆる国の多くの研究者、製薬会社が必死で会社の利益を上げようとしているという事実などが分かりやすくまとめられた番組でとても興味を持ちました。
しかし、私はこれが本当の“医療”であるのかどうか、疑問に感じました。医療と言っても形は様々です。病院で働く医師や看護師もいれば、その指示の下で働く薬剤師もいます。また、海外へボランティアで活動している医師団もいます。直接患者と接することのない研究者もまた、医療に関わる重要な存在です。
こういった職に就くからには皆考えることは「人間や、動物の命を助けたい」ということではないでしょうか。私も将来医療の仕事に就きたいと考える一人として、いつも考えることはこのことです。しかし、世界中の企業、研究者を見渡せば必ずしもこういった考えは持っていないようです。
番組を通して、より多くの会社の利益、より良い自分の立場というものを優先させているのだなと感じました。あらゆる場面で競争を強いられる今、仕方がないことかもしれませんが、私は常に将来を夢見た時の気持ちは忘れたくないです。素直に「助けたい。役に立ちたい」と願うことで、患者の立場に立つことが出来るのだと思います。
医療が発達し、一人でも多くの人が助かることには感心しますが、それを全て特許や売り上げにつなげるのには賛成できません。これが本当の医療と言えるのでしょうか。
顔の見える小泉政治で日本を変えよう
会社員・河村一雄(大阪市・71歳)
小泉政権が誕生して二年余、改革が腰くだけとか一向に捗らないとか、挫折だとか、野党や一部のマスコミはけなし続けている。私はそうは思わない。
確かに初めの威勢のよさ、元気はいろんな抵抗にあって消え、トーンダウンしてはいるが、これまでで一番顔の見える、何をやっているかがわれわれ国民にもよく見え、わかるのが小泉政治である。私は小泉ファンでも支持者でもないが、小泉政権になってから、今までの政権と違って、政治が今何をやっているのか、どの方向へ向けようとしているのかがよく理解できる。現在の日本をいろんな面で変えようとしているのがよく見える。
改革なんてそう早く簡単にできるものではない。小泉首相を支持した自民党内にも、その政権を支えようとしない政治家が何かというと反対するのでは、大きく変われないのは当然である。既得権にしがみついている官僚や反対ばかりで具体案のない野党連がここを先途(せんど)と反対するのでは、改革は遅々として進まないのは当たり前である。
それでも少しずつ変わってきているのが、私たち国民には見えるのはうれしいことである。だから支持率も依然として高い。
先延ばしはもうご免である。国民も痛みに耐えているのだから、与党は一丸となって小泉政権を支え、助け、改革の実現に向けて邁進すべきである。誰が首相になっても、改革なんてそう早くできるものでない。今は小泉政治に協力して、日本を変えようではないか。
| 「正論」平成16年3月号 |
論文
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