
2月の入賞者
産経新聞4月6日付朝刊掲載
オピニオンプラザ・わたしの正論
今回のテーマ「米国のいない世界」を考える−に181編(うち女性12編)の応募があり、厳正な審査の結果、入選のほか、次の3人の方が佳作に決まりました。(敬称略)
《入選》
松孝 徳 60歳(東京都・無職)
和田頼子 49歳(小田原市・主婦)
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《佳作》
植木 祐 介 22歳(西東京市 大学生)
川上 波留江 36歳(横浜市 服飾業)
横山 和 夫 54歳(八王子市 会社員)
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【論文を審査して】先見の明を感じる和田論文
伊藤憲一
「私の正論」の出題テーマは、毎回審査委員が案を持ち寄って決めているが、今回のテーマを持ち込んだのは、じつは私であった。普段だれも自覚していないが、なくなって初めてその人や物の価値に気づくものがある。米国もそのようなものの一つではないか。「米国がいなければ、こうなる、ああなる」という議論をつうじて、米国の価値が客観的に評価されれば良いと思って、出題を提案した。
「米国がいなければ、世界はこんなによくなる」という応募作もあろうかと思っていたが、実際には皆無で、これは予想以上の結果であった。
村松孝徳論文は「世界はパンドラの箱を開けたような状態になり」「核とテロと独裁が横行し抑制できない世界」になろうと喝破し、問題の全体像をよく捉えていて、まず問題なく入選がきまった。
次の入選作は、大混戦となったが、「浮かび上がるのは、現実的な脅威としての中国の躊躇いのない軍事力を背景にした実効支配完成」だと論じた和田頼子論文が滑り込んだ。
その後、尖閣諸島への中国人の不法上陸とそれに対する日本政府の弱腰ぶりが明らかになって「米国がいてもこうなのだから、本当にいなくなったらどうなるのだろう」と、和田論文に先見の明があることを感じさせた。(青山学院大学教授)
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