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 <知を楽しむ人のためのオピニオン誌・「正論」>
 =No.16= 昭和46年5月14日  二度の受刑の果てに
 大久保清事件


殺害後に埋めた女性の遺体発掘作業に立ち会う大久保清=昭和46年5月27日、群馬県松井田町


 昭和四十六年五月十四日、群馬県警藤岡署は、同県高崎市の無職、大久保清=当時(36)=を、藤岡市の二十一歳OLわいせつ目的誘拐容疑で逮捕した。戦後最凶悪の連続婦女暴行殺人事件捜査の発端である。大久保は同年三月三十一日から五月十日までの僅か四十一日間で、このOLや高校生ら十六−二十一歳までの女性八人を暴行、殺害していた。

 大久保は同年三月二日に強姦罪などで服役していた府中刑務所から出所後、ベレー帽を被って画家と偽り、「モデルになって」などと女性に声をかけ、親に買ってもらった乗用車に乗せて暴行を繰り返していた。二カ月余りで声をかけた女性は百二十七人、車に同乗した三十五人のうち、殺害された八人を含む二十数人を暴行していたという。五十一年一月に死刑が執行されている。

 大久保は二十歳以降、婦女暴行を繰り返して二度の受刑歴があった。犯罪者に甘い社会ゆえの悲劇だが、事件後も人権尊重の名のもとにその風潮が改められなかった戦後社会はやはり異常だろう。

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 「正論」平成16年6月号   あの日の現場



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