
4月の入賞者
産経新聞6月1日付朝刊掲載
オピニオンプラザ・わたしの正論
今回のテーマ「日本の食料はどうあるべきか」に78編(うち女性12編)の応募があり、厳正な審査の結果、入選のほか、次の3人の方が佳作に決まりました。 (敬称略)
《入選》
James 加藤 25歳(東京都・塾講師)
浅野秀治 55歳(東京都・地方公務員)
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《佳作》
鈴木 多賀 77歳(山形市 技術士・農業部門)
高橋 希久朗 26歳(東京都 履修生)
横山 和夫 54歳(東京都 会社員)
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【論文を審査して】多様な視点から論議を展開
伊藤元重
食料問題には、自給率の低下から国内農業の衰退まで、食文化の継承から食の安全・安心の問題まで、多様な面がある。どれかの視点から問題を深く掘り下げてインパクトのある議論を展開してもらえることを期待していた。今回の投稿論文にはいろいろな視点が出ていて楽しく読ませてもらったが、インパクトのある議論が少なかったのが残念だった。
入選となった二つの論文は食料問題についてバランスのよい議論を展開している。浅野氏は江戸時代の飢饉や石油ショックの経験など例を引いて、歴史的かつグローバルな視点から食料の安全保障の問題について論じている。ただ、最後の政策提言は少し物足りない感じだ。加藤氏は日本の産業構造の変化の中で起きた自給率の大幅な低下が日本の安全保障を脅かしていると警鐘をならしている。食料の自給率を上げる政策の一つとして食への教育改革を論じている点は興味深いが、もう少し具体的な政策論にまで踏み込まないと説得力が弱い。
コメ文化について論じた高橋氏やBSE問題と海外との貿易について論じた横山氏の論文にはインパクトがあった。一部の審査員は高く評価したが、審査員の間で評価が大きく割れたということで今回は佳作ということになった。(東京大学大学院経済学研究科・経済学部教授)
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