
12月の入賞者
産経新聞2月1日付朝刊掲載
オピニオンプラザ・わたしの正論
今回のテーマ「郵政民営化を考える」に42編(うち女性3編)の応募があり、厳正な審査の結果、入選のほか、次の3人の方が佳作に決まりました。(敬称略)
《入選》
多賀建治 70歳(鎌倉市・無職)
河合芳典 38歳(愛知県・会社員)
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《佳作》
James加藤 26歳(東京都 塾講師)
国分 諒二 16歳(大分県 高校生)
武木田 純一 56歳(兵庫県 郵便局長)
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【論文を審査して】不安と期待を端的に表現
大原康男
応募数がふだんより少なかった。成功だといわれる国鉄などの民営化と違って、郵政事業の業態の複雑・多岐さと論議の不十分なまま立法化が進んだことが重なってテーマの切り口に苦労したのではないか。その分少数精鋭であったともいえよう。
入選作の多賀論文は、郵政・郵貯・簡保に大別される郵政事業を歴史的に総括し、民営化への問題点と危惧を多面的に指摘しているのはきわめて説得的。
もう一編の河合論文は、小泉首相の手法を鋭く分析しつつ、民営化賛成論のオーソドックスな論理を提示していて分かりやすい。
佳作三編にも捨てがたいものがある。武木田論文は特定郵便局長の立場から、そのフランチャイズ経営の長所を説いたユニークな論稿であるし、国分論文は大人でも敬遠する難題に高校生が挑戦した意気込みを買う。
三事業全般に目配りの効いた論を展開した加藤論文は力作だが、構文の一部に混乱があったのが惜しい。 今、通常国会はこの問題をめぐって与野党入り乱れての論争が始まろうとしており、その決着がどうなるか予想もつかない。
賛否両論に分かれた今回の入選作は、日本の将来を占う郵政民営化に対して国民が寄せる不安と期待を端的に表しているものと思われる。(国学院大学教授)
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