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制度の周知まだ不十分

 広島県福山市 会社員(社会保険労務士)30

 25日付の「年金システムの改善願う」の投稿を拝見しました。将来の無年金生活が確定したとのこと、誠にお気の毒に感じます。

 投稿の方は会社員時代に5年間、自営業時代に2年間、年金保険料を納めたものの、その後、保険料を納めておらず、「10年近く前に社会保険事務所に電話したときには、すでに受給資格が得られない状況だった」とあります。

 国民年金には、60歳から65歳まで任意に加入できる制度があります。平成6年にはさらに、老齢基礎年金の受給権が得られない人に限り、生まれ年に制限がありますが、65歳から70歳まで任意に加入できる特例措置もできました。

 この方の場合、社会保険事務所に問い合わせをされた10年前に、「将来的には任意加入で受給権を満たせばよい」と考えて保険料を払い始めていれば、納付済みの7年間と、その後の10年、そして58歳の現在から60歳までの2年間、60歳以降の5年間の任意加入、さらに65歳からの特例任意加入をトータルすれば、「25年」を満たすことができました。

 10年前、つまり平成8年ごろに社会保険事務所に問い合わせた際に、「とても70歳近くまで保険料が払えない。早死にしてしまえば無駄になる」とお考えになったなら、致し方ないと思います。また、問い合わせた時期がもっと早く、特例の任意加入制度がなかったころなら、仕方のないことのようにも思えます。

 お問い合わせの時点でこの制度があったなら、社会保険事務所はこの方にその旨をお伝えすべきだったと思います。

 この方は「自営業」とのことですので、お元気な間は年金保険料の支払い能力もあったのではないかと考えると、大変、残念に思いました。制度の周知は、まだ不十分のように思います。国民に社会保障制度についての教育がされなければ、社会保障には理解と支持が得られないように思います。

(2006/08/09)

 
 
 
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