奈良市 自営手伝い 藤本麻衣子 37
最近、不妊治療に助成を、という声を聞く。しかし、私は簡単に助成すべきではないと思う。不妊治療を、どこまでが必要な「治療」と考えるか難しいからである。
女性が体調を維持するための治療は当然、健康保険を適用すべきだ。しかし、子供ができないことを「治療すべきもの」と考えると、「産めないことはだめなこと」ということになる。
私の親友は不妊治療として体外受精を行ったが、「痛くてとてもつらかった」と話していた。女性の体にかなりの負担をかけるのだ。
それが健康保険適用や助成金でできれば、不妊治療が当然という空気になり、産めない女性の心身にさらに圧力がかかるのではないか。
社会が、結婚したら子供を産まなければならないという圧力をかけないことが大切だ。そして子育て支援を充実させ、育てやすい環境作りを優先させるべきではないだろうか。
(2006/09/13)